日向「安価とコンマで依頼を解決する」苗木「その9だよ!」
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256: ◆DWp3lSnh.v3L[saga]
2023/12/16(土) 00:53:24.59 ID:hnJaslF10

日向「──死ねば助かるのに」

俺の口からは、自然とそんな言葉が出ていた。なんでかは自分でも分らない、ただ今の九頭龍を見ていたらたまらなくそう言いたくなったんだ。


九頭龍「あぁん? ……俺を舐めんじゃねぇぞ日向。そんぐれぇ有名なマンガの台詞になると流石に俺でも知ってるぜ。あん時のあいつらと今の俺らとどう関係があるってんだ?」

日向「そのままの意味さ。『お前がどう死ぬか』でどうとでもなるって話しだよ」

九頭龍「…………?」

日向「お前が九頭龍組の「頭領」として死ねば、自分がしたい事を全部出来る。あいつらの事だって祝ってやれるし、子供だって抱かせて貰える。「九頭龍冬彦」として死ねば、組の面子や掟を長い年月を掛けて変えられる。……お前と辺古山なら出来るさ。いつかはな」

九頭龍「……やっぱそれしかねぇのか」

日向「それか、開き直って葉隠と菜摘と「友達」って関係に生まれ変われば良い。友達の出産祝いをして何がいけないんだと言えば良いさ、少なくとも俺はお前に子供が生まれたらお祝いの手紙を送るつもりだぞ?」

九頭龍「そりゃあありがてぇ事で。でもな、それは屁理屈っつーんだよ。絶対に反感を示す連中が──「ならズルすれば良い」──?」

日向「お前、サトウって女の子を覚えてるか? 小泉の親友で、菜摘に虐められてた小泉を助ける為に──」

九頭龍「殺人未遂を犯しちまったあいつだろ──よーく覚えてるよ。……忘れられる訳がねぇだろうが」

日向「そいつはな? 今AV女優をやってるんだ。今話題の若手AV女優の大型新人なんだってよ。……けどある男の子と滅茶苦茶仲良くなって、定期的に交流するようになったんだ。……なんでスキャンダルになってないと思う? 左右田・不二咲・入間の造ったこの『VRダイバー』を使ってVR空間で交流してるからなんだ。だからお前もこれを使え、葉隠と菜摘にも同じものを渡すからさ」

九頭龍「!!? ……なるほどな、確かにそれなら時間をシッカリ決めりゃあ誰にもバレずに菜摘にも葉隠にも会えるって訳か。科学の技術の進歩ってのは恐っそろしいなぁおい」

日向「ま、そんな訳で『方法なんて幾らでもある』だから『素直に二人の事を祝ってやれ』お前がまだ菜摘の事を家族だと思いたいんならな」

九頭龍は暫く眼を閉じて何かを考えていたが、不意にふっ、と笑った。


九頭龍「お前、本当に変わったな。二年前のお前だったらそんな無茶苦茶で大胆な発言、俺の前じゃしなかった筈だぜ」

日向「そりゃあお前は九頭龍組の次期頭領だからな、正直な話し怖かったさ。(お前がじゃなくて九頭龍組がだけど)でも、今は大切な友達だ。俺はそう思ってるんだが、お前は違うのか?」

九頭龍は「ハッ!」と馬鹿にするように笑うと「──そいつは言うだけ野暮ってもんだろ」と言ってくれたのだった。





九頭龍との絆クエストをクリアしました! 『九頭龍に助けを求める』の難易度が更に下がりました! 「九頭龍のパンツ」を手に入れました!!



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