小牧嬉歌「間違ってたらアレなんだけど……何回目、なの?」
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◆ty.IaxZULXr/
[saga]
2023/12/05(火) 19:59:10.40 ID:loDylRht0
10 #14
手鞠沢高校 アカペラ部室
私は繰り返した記憶をもっている。
すごい有利、いわゆるボーナスモード。
でも、問題があって。
私は根っからのチキンなのだ。
違うことが起こるのが怖くて、前の記憶と同じように過ごしてしまう。
前の記憶が、正しい道だったとも限らないのに。
自分の行動によって何かが大きく変わってしまうのが怖い。
同じように過ごしても、まったく同じことは起きないのに。
たとえば、今日の練習とか。
レイレイ「おつかれさま。どう、初めてコーラスと合わせてみた感想は」
クマ「む、難しいです……」
自分は何度目かだから上手くできると思ってた。でも、違う。
ムスブ「……ふーーー」
ウタ「あの、ムスブちゃん……」
ムスブ「なに」
ウタ「うっ、ごめんなさい」
ムスブ「まだ何も言ってない」
ウタ「今日の練習……その……」
ムスブ「ウタは悪くなかった。ものすごく良いわけじゃないけど」
ウタ「ごめんなさっ……え、褒められた?」
ムスブ「でも」
アイリ「バラッバラだったよねぇ〜」
ウタ「そうですよね……うまくできなかった」
うまくいかないように歌うつもりだったのに、前と同じにできなかった。
アイリ「ウタちゃんはボイパとベースがはじめて入ったのに、よく聴けて歌えてました」
ムスブ「そこは悪くない」
アイリ「ウタちゃんのリードは周りと調和するリード、もっともっと聴いて綺麗なミルフィーユになろうね〜」
ウタ「は、はい……」
似たようで違う反省会が続く。
声だけで表現するから、同じものにはならないのがアカペラ。
きっと同じ時間を過ごしていないから、変わってしまったアカペラ。
本当に、上手く歌わないようにするのが正解だったのかな。
記憶の中のムスブちゃんの声がする。
『本気でやりましょう』
やっぱり、がんばってみよう。
登校日の本番がもっと上手く行くように。
ウタ「あれ……」
登校日がどうなるか、知らない?
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