日向「安価とコンマで依頼を解決する」左右田「その8だ!!」
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62: ◆DWp3lSnh.v3L[saga]
2023/12/03(日) 22:24:06.61 ID:lK+VEa4S0
51+50=101 左右田がキレた。


左右田「──いい加減にしろよこの野郎!」

バキィッ──! っとやっと左右田が俺を殴った……。殴り返してきてくれた。ああ痛い、痛いなぁ……! けど上等だ、最高だ、左右田の瞳にまた熱が灯ったんだから!!


左右田「俺程度の人間に出来るなら誰だって西園寺のことを幸せにしてやれるだろ!!」バキィッ!

日向「だからそもそも西園寺が好きなのは『お前だ』っつってんだよ!!」バキィッ!

左右田「じゃあどうしろってんだよ!! どんな言葉を掛けてやりゃあ良いんだよ!! どうやってあいつを幸せにしてやりゃあ良いんだよ!!」バキィッ!

日向「んなもん自分で考えろこの馬鹿野郎!! 兎に角俺は認めないぞ!! お前と西園寺の物語が「これで終わり」であってたまるか!!」バキィッ!

俺と左右田はもう訳が分らなくなるぐらい屋上で殴り合った。──殴り合って殴り合って殴り合って──そして、示し合わせたかのように同じタイミングで互いにぶっ倒れた。


日向「はぁ……、はぁ……、はぁ……」

左右田「ハァ……、ハァ……、ハァ……」

日向「……左右田、お前がそんなに意固地になるなら最後に一つだけ聞くぞ」

左右田「……何だよ」

日向「お前──西園寺をポット出の他の誰とも知らない男に盗られて、本当に何にも悔しくないのかよ」

簡単な質問だった。とても簡単な質問だった。それ故に言葉は柔らかいオブラートなどには包まれておらず、剥き出しの鋭さで左右田の心を論破した。──そうして、どれぐらいの時間が過ぎただろう。数十秒だった気もするし、数分間だった気もするし、数時間だった気もする。

やがて、やがて、やがて……左右田和一はゆっくりとした動きで震える唇を動かした。ぽろり、と。凍った心から涙をこぼすように、こう言った。



俺だって悔しいよ、と。




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