日向「安価とコンマで依頼を解決する」澪田「その6! RPG編っす!!」
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895: ◆DWp3lSnh.v3L[saga]
2023/11/23(木) 18:08:36.93 ID:CuUW0Nek0

ダイキチ「ガフッ…………! あーあ、やーっぱ俺じゃあ無理だってば魔王様。俺は精々『秘密結社の悪の総統』位が関の山だって……勇者に勝てるわけないでしょうが……ま、それも狙い通りなんだろうけどさ」

魔法使い入間「ああ……ダイキチ……。ダイキチィ……!!」

……勝負は付いた。ダイキチは「バフォメット」状態から普通のダイキチの姿に戻り、今は地面に仰向けに横たわっている。……入間の頼みで葉隠が必死に封印術を掛けても、入間が必死に回復魔術を施してもうんともすんとも言わない。入間曰く「魂が穢れに穢れてすり切れすぎてるからどんな方法でも意味が無い」そうだ。


魔法使い入間「ダイキチ……俺様は……いや、私は……美兎はぁ……!」

ポロポロと涙を流しながら、入間はダイキチをギュッと抱きしめる。……どんな心境かなど、聞くまでも無いだろう。


ダイキチ「全く……。どれだけ世に出しても恥ずかしすぎる完璧な痴女&雌豚になっちゃっても、根っこの部分だけは変わらないんだから入間ちゃんは……ほら」

魔法使い入間「んんっ──。ダイキチ……」

ダイキチ「昔っから俺のキス一つでこうやって泣き止んじゃうんだから、安い女だよねー入間ちゃんってば。で、今は入間ちゃんに構ってる場合じゃないんだ。日向ちゃんに「約束の物」渡さなくちゃいけないからさ」

勇者日向「……なんだよ。正直お前らの間に割って入るような真似したくないんだけど?」

ダイキチ「まぁまぁそこは空気を読まないでさ。……ほら、約束の「魔王様の秘密」……「外」こっちに来た君達には重要な秘密なんじゃない? ま、精々役立つことを祈ってるよ。俺、マジでそろそろ死ぬからさ」

魔法使い入間「ダイキチィ……!」

ダイキチが渡してきたその白い宝玉のような物を受け取って、俺達は入間とダイキチからなるべく距離を取った。……最期の最期くらい、あいつらを一緒にしてやりたかった。……数分後、入間の切り裂くような絶叫と鳴き声が聞こえて、俺達は心の中でダイキチの冥福を祈ったのだった──



〜〜〜現実世界〜〜〜



真宮寺?「ああ、良いヨ……凄く良い……あともう一歩。あともう一歩で…………!!」



〜〜〜???世界〜〜〜



武闘家茶柱「……大丈夫ですか、入間さん」

茶柱のか細い声に、入間はいつもの調子で応えた。


魔法使い入間「……大丈夫に決まってんだろ。それよりもだ──」

対魔忍尾美田「……ダイキチちゃんのダイイングメッセージ……。『魔王の秘密』って言ってたっすけど一体何なんすかねぇ、この白い玉」

陰陽師葉隠「……こりゃ『霊魂玉』だな」

勇者日向「『霊魂玉』?」

陰陽師葉隠「おう。まだ利用価値がある魂を閉じ込めておく為の宝珠だべ……えっと、限定解除方法が確か──」

陰陽師である葉隠が、札を何枚か服の袖から取りだして宝珠にペタペタと貼っていく……すると、予想もしていなかった人物がそこに現われた──



???「やぁ、日向先輩……ついにここまで来たんだネ……」



その声、その姿。忘れない、忘れられるわけが無い。俺達をこの訳の分からない世界に放り込んだ張本人──


日向・茶柱・葉隠「「「真宮寺(さん)(っち)!!?」」」

真宮寺(霊魂)「……本当にごめんヨ、僕のせいで……」

それは、魂だけの姿になった超高校級の民俗学者。「真宮寺是清」その人だったんだから──




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