540: ◆15vHdNAAAEr/[sage saga]
2024/01/11(木) 00:07:28.78 ID:HqnDPf2bo
サクラ「はぁはぁ……!」
サクラの斬撃は、サイカの左肩から入って右腹を抜けた。
大きく広がった切り口から、噴水のように闇が噴出する。
ブシュウウウッ
サクラ「やっと……届いたっ……!」
しかしその喜びも束の間だった。
シュゥゥゥ…
ギュルルルルッ!
サクラ「え……?」
サイカから吹き出る闇がサクラの周りを取り囲む。
そして……
シュンッ
サクラ「っ!!?」
ドスドスドスッ!
ザシュザシュザシュシュッ!!
無数の針が出現し、サクラの全身を貫いた。
サクラ「っっっぁ……!!!」
声にならない叫び声が上がる。
サイカ「けっこう頑張ったね」
サクラ「!!!」
その声にサクラは驚きを隠せない。
確かに斬った。手応えはあった。
にも関わらず、サイカは無傷で立っていた。
サイカ「驚いた? ごめんね。でもわたしは殺せない」
サクラ「っそん……な……!」
サイカ「闇に終わりがあると思う? 死なんてもの、とっくの昔に超越してるの」
サクラ「うぅぅ……!」
サイカ「あなたもいつかそうなるよ」
サクラ「わ、たしは……そんな……っ」
サイカ「でも、あの子たちは違う……」スッ
サクラ「っ……!!」
サイカはその手を、倒れたまま動けずにいるクリアたちに向けた。
サクラ「だめっ……待っ……!」
サクラは宙に磔にされて身動きが取れない。
サイカ「あんまり暴れない方がいいよ。急所は外してあるけど」
サクラ「っっっ……やめてっ……!」
サイカ「大丈夫。安心して」ポポポポッ
サクラ「だめっ……お願いっ……!!」
サイカ「すぐに終わるから」ニコッ
サクラ「やめてえっ!!!」
キュオオオッ
バシュシュシュウウウッ!!
ボガァンッドガガガァァァンッ!!!
743Res/384.67 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20