462: ◆15vHdNAAAEr/[sage saga]
2024/01/04(木) 00:38:30.67 ID:hxOLHY5Oo
クリア「認めたくなかった。強くならなきゃって思った。でも出来なかったから、今度は弱さを認めたフリをした」
クリア「弱くたって構わないって開き直って、たくさん逃げたよ。色んなものに縋った。そうやってまた、自分を隠した」
クリア「でもね、ほんの少しあなたの顔が見えなくなるだけで、本当の自分が顔を出すの」
クリア「分かってたよ。そんなの単なるその場しのぎだよね」
クリア「そんなんだから桜野がいなくなった時、ついに隠しきれなくなっちゃった」
クリア「ひとりが怖くて、弱くてワガママ。どう足掻いても私は私でしかなかった」
桜野「……」
クリア「でもね、それでいいんだって気づいたよ。だって当たり前だもん」
クリア「私は私。嫌でも苦しくても、そこにいるのが本当の私。どれだけ強いフリをしても、どれだけ見ないフリをしても、やっぱりそれが私なの」
クリア「ひとりが怖いよ。だからみんなで来た。桜野がいなきゃヤダよ。だから迎えに来た」
桜野「……うんっ」
クリア「私思うんだ。変身は、自分を捨てるためにあるんじゃない。自分と向き合うためにあるんじゃないかって」
クリア「私が私であるために、全身全霊私で在り続けるために、プリキュアがある」
クリア「変身するたび自分自身を問いただす。そうやって今の私はここにいるんだって」
桜野「……うんっ」
クリア「でもね、ひとりじゃ気づけなかったよ」
クリア「みんなが……朱が雪菜が、シキがシアが、桜野がいたから気づくことができた」
シキ「ん」ニコッ
クリア「ひとりじゃダメでもみんながいた。みんなが支えてくれたから受け止めることができた」
桜野「……うん」
クリア「だからさ……」スッ
桜野「……!」
クリアが桜野の前に手を差し出す。
クリア「変身しよう、桜野。あなたがあなたであるために」
クリア「大丈夫、あなたはひとりじゃない。私がいる。みんながいる」
クリア「そのことをあなた自身に見せつけてやるの」ニコッ
桜野「……っっ」
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