クラスの変わり者が揉め事を起こして始まる一次創作
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67:名無しNIPPER[saga]
2023/11/17(金) 00:01:57.93 ID:nqLkrj2GO
「佐竹のすっぴんがあんなもんだとは……」
「もう俺、女子を信じられない……」
「邪魔」

朝登校すると、自分の顔を鏡で見たことのない馬鹿どもが教室の入り口にたむろしていて邪魔だったので蹴りを入れやった。失せろ。

「うわっ! な、なんだ山田かよ」
「小さすぎて気づかなかった……」
「あ?」
「ひぃっ!?」
「お、おっかねー……」

おっかないのはてめーらの脳みそだ。佐竹のすっぴんでガッカリするようなら、今後一生彼女なんかできねーよ。あの日、佐竹は明らかに寝不足だったし、髪も自分で切ったせいか輪郭も変わって見えた。てめーらも丸坊主にすりゃわかるだろうよ。佐竹はかわいい。
それにしても、馬鹿男子共の香水の臭いが不快だ。無意識にあたしは良い香りを探した。

「おはよ、山田。もう気にしなくていいよ」
「佐竹……本当にもう大丈夫なの?」
「うん! もう大丈夫だから……ありがとね」

佐竹はあれから立ち直った。今は有栖川家の使用人のお目付け役として日々励んでいる。
あの時の佐竹に必要だったのは新しい役目でそれをあたしは用意出来なかった。無力だ。
佐竹に役目を与えて立ち直らせたのは有栖川の使用人。あいつが全て解決した。悔しい。

「それより聞いてよ。カヤさん、思ったよりヤバくてさ。あとちょっとで田中が妊娠するところだったよ。紙一重とはこのことだよ」
「へーそりゃ惜しかったな。めっちゃ残念」
「あはは。山田は相変わらず田中嫌いだね」

どうだろう。あたしは今でもあいつが嫌いなのだろうか。目を向けると、田中は有栖川と仲良く喋っている。だけどあたしの目に映るのは有栖川だけ。田中なんかどうでもいい。


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