クラスの変わり者が揉め事を起こして始まる一次創作
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1:名無しNIPPER[sage saga]
2023/11/09(木) 17:39:56.06 ID:J1OtaQLyO
「あんたさぁ、ムカつくんだよね」

この多様化を肯定するご時世、クラスにひとりくらいおかしな生徒が混じっているのが普通になっているが、ご多分に漏れず、あたしのクラスにもおかしな生徒が存在している。

「聞いてんのかよ、田中ァ!」

田中、なんといっただろうか。あたしを含めてそいつの下の名前を知っているクラスメイトは少ない。というか誰もいないかもしれない。そのくらい地味で存在感のない生徒だ。

「ちょっとちょっと、朝からなにキレてんのさ? しかも相手は田中ってどゆこと?」

怒鳴り散らしているのは山田。山田とよくつるんでいる佐竹が事情を聞く。クラスメイトも聞き耳を立てて、この騒動の原因を探る。

「どうもこうもないっての。こいつ、裏でコソコソ高橋先輩と会っててさ。昨日キスしてるとこを見たんだよ。気持ちわりー」

衝撃的な事実にクラスがざわめく。高橋先輩ってのは下級生から絶大な人気を誇るイケメンな先輩だ。山田がその高橋先輩に惚れているというのは周知の事実で、会えばよくきゃあきゃあ言っていた。そんな山田がよりによって愛しの高橋先輩のキスシーンを目撃してしまった。これは絶対絶命、どうする田中。

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2:名無しNIPPER[sage saga]
2023/11/09(木) 17:42:49.02 ID:J1OtaQLyO
「マジ? 田中、それほんと?」
「……はぁー」

佐竹が事実確認すると田中はため息を吐いて辟易した様子でやれやれと首を振りながら。

以下略 AAS



3:名無しNIPPER[sage saga]
2023/11/09(木) 17:45:28.51 ID:J1OtaQLyO
「また僕のことを観察してたの?」

放課後、帰り支度をしていると田中にそう囁かれた。普段からお喋りをする間柄ではないけれど、揉め事があるといつも絡まれる。

「田中って山田が高橋先輩のこと好きって知ってたでしょ?」
以下略 AAS



4:名無しNIPPER[sage saga]
2023/11/09(木) 17:50:52.01 ID:J1OtaQLyO
「あの、高橋先輩。遅刻しちゃいますよ?」
「頼む、田中! もう一度だけ!」

翌朝。登校中にコンビニの裏から声がして覗いてみると、今度はあたしが田中のキスシーンを目撃しそうになった。

以下略 AAS



5:名無しNIPPER[sage saga]
2023/11/09(木) 17:54:39.46 ID:J1OtaQLyO
「有栖川、一緒に帰ろう!」
「ん。よかろう」

あれ以来、田中との距離が縮まった。もともと人間観察するあたしから、田中は自分が客観的にどう見えているのかを聞き出すことはあったが、別に友達ではなかった。

以下略 AAS



6:名無しNIPPER[sage saga]
2023/11/09(木) 17:56:47.47 ID:J1OtaQLyO
「お、おまたせ……」
「田中、あんた遅すぎるって……え?」

休日デート当日。振り返るとそこには肩出しニットワンピースを着た美少女が佇んでおり、そんな童貞を殺すような服を着ているのが田中であると脳が認識した瞬間、あたしはスマホを取り出して激写した。

以下略 AAS



7:名無しNIPPER[sage saga]
2023/11/09(木) 17:58:34.85 ID:J1OtaQLyO
「ていうか、あんた寒くないの?」
「寒いけど……こないだ、有栖川の生足論を聞いたからね。今日は痩せ我慢してみるよ」
「ふーん」

ニット自体はあったかいんだろうが、露出が多すぎる。映画とか飯を食ってる時は平気そうだけど、外を歩くには寒かろう。
以下略 AAS



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