日向「安価とコンマで依頼を解決する」ソニア「その3です!!」
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528: ◆DWp3lSnh.v3L[saga]
2023/10/14(土) 20:33:40.89 ID:JZBISgHv0

澪田「はー、じめちゃーん!!」

俺はその日、あの夏休みの時と同じように、澪田に(寮の外から)大声でたたき起こされた。半ばキレ気味に「はーあーいー!!」と叫び返してやる。……ったく、こんな朝っぱらからなんの用だって言うんだ……。

あの時と同じく嫌な予感がしながらも、俺は身支度を調えてから寮の自室を出て、澪田の野郎の元へ向かう。……また自演フェスなんかに連れていかれるんじゃないだろうな? と思っていたが、どうにも澪田の様子が変だ。

俺が現われてから、モジモジと身体を揺らし、その顔はらしくもなくほんのりと赤くなっている。……なんだ? 一体何の用事があるんだ? 澪田に何があったって言うんだ? 澪田は「すぅ……はぁ……」と深呼吸を一度してから


澪田「唯吹唯吹ー。これから創ちゃんを「脅し」ちゃうっす!」

日向「……は? 脅す?」

澪田「ふっふっふー。そうっすよー! 「あの」とっても恥ずかしい秘密をバラされたくなければ今日一日、唯吹のお気楽観光ツアー(要はその時の気分)に付きあって貰うっす!!」

ドキリ、と心臓が大きく跳ねる。なんだ、澪田は何の事を言っているんだ。何の秘密を知ってるって言うんだ!!? こ、心当たりがあまりに多すぎてまるで見当が付かないぞ!? 

ソニアの下着写真を撮影したことか? それともソニアの胸を揉んじまった事か!? 罪木のお腹も触っちまったし、セレスとは「裏」世界の麻雀大会に学園に内緒で出ちまったし、小泉とはあのメイドカフェで対面○位モドキをやっちまったし、江ノ島のとんでもなくエロい下着写真を何枚も(強制的に)持っちまってるし……!!


澪田「ふっふっふー。『覚悟』は出来てるっすか創ちゃん!!」

日向「……何が望みだ」

この時点で、俺は澪田の言うことに逆らえなくなった事が確定した。澪田は「もう言ったっすよー」と笑いながら


澪田「今日は一日、朝から晩まで唯吹にトコトン付きあって貰うっす!!」

日向「……それで「あの」事は永久に黙っていて貰えるんだな?」

澪田「モチのロンっす! さぁ、気合入れて行くっすよー!!」

そう言う澪田に手を取られ、俺は憂鬱な気分で澪田の後をついていった。



〜〜〜東京都・浅草周辺〜〜〜



澪田「ふっふっふー。まず、唯吹達が訪れたのは平日も休日も大勢の人で賑わっている雷門周辺っす!! いやー、この辺りはやっぱいつ来ても混んでるっすねー!」

日向「……なんだ? 浅草の名物食い倒れツアーでもやるつもりか?」

確かにこの周辺にはネットニュースに何度も載るほど有名なメンチカツ屋や、きびだんご屋、饅頭にフルーツ飴に抹茶ソフト専門店にと、多くの名店が軒並み揃っている。一日使い倒すにはもってこいの──


澪田「バッカモーン!! 何を言ってるんすか創ちゃん! この辺りに来たらやる事と言えばまず……!」

日向「……まず?」

澪田「こ○亀の両さん像の全制覇っすよ! さぁ、まずは一番近いこの像目指して出発おシンコーっす!!」

そうして澪田は、再び俺の手を取って走り出す。……いやそれなら最初から亀有駅周辺で降りろよ亀有駅周辺で!!?



〜〜約一時間半後〜〜



澪田「『パシャリん♪』──うんうん! これで両さん像(中川・麗子・本田含む)コンプリートっす!! ムッキャー! これ夏休み中にやってみたかったんすけどタイミングが無かったんすよねー!!」

日向「……そうか」

俺と澪田は計十五体あるこ○亀の銅像とのツーショット写真を撮り終えていた。それにしても澪田お前、そんなにこ○亀が好きだったんだな。まぁ俺も好きな漫画の一つではあるけど──


澪田「? いや正直そこまで?」

日向「違うのかよ!?」

澪田「いやー、両さんの人柄は正直メッチャ好きなんすけど、見てるだけなら凄く面白いけどじゃあ近くにいて欲しいかっていうと……。それにあの漫画、時事ネタをタップリ取り入れる癖して唯吹達のバンドや希望ヶ峰学園の事に触れもしなかったっすし……。コラボのチャンス、十分合ったと思うんすけどねー」

日向「……じゃあなんでワザワザこんな真似したんだよ?」

澪田「だから言ったじゃないっすか! ノリっすよノリ!! それに仮にも日本が誇る『伝説の漫画』の一つであるこ○亀っすよ? 一生に一度は触れておきたいじゃないっすか!!」

……まぁ確かに気持ちは少し分かる。なんだかんだ俺もちょっとテンション上がったし、普通に楽しかったしな。


澪田「ではでは次の場所を目指して……。何処に行けば良いんすかね?」

いやそこは決めておけよ最初から!!? 左右田……助けてくれ左右田……。今こそお前のツッコミ力(ぢから)が必要な時だ……。


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