【シャニマス×ダンガンロンパ】シャイニーダンガンロンパv3 空を知らぬヒナたちよ【安価進行】Part.2
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99: ◆vqFdMa6h2.[saga]
2023/09/20(水) 21:47:53.58 ID:M+ISIvdH0


灯織「すごい数の包丁ですね……」

真乃「それぞれ用途が違うんだね、刃の形や柄の長さ。研ぎ方も違うみたい」

恋鐘「こいは洋包丁、肉切り包丁ばい。正面から見るとVの形になっとって、お肉を押すようにして切るのに向いとるばい」

恋鐘「で、こいが和包丁。刺身を切り出す時とかに使う、板前包丁やけんね。押すよりも引く方が切れやすくなっとるばい」

恋鐘「先っぽが尖っとらん長方形のこいが菜包丁。最近はあんま見んとやけど、繊維を傷つけんとまっすぐ垂直に切れるから食感を損なわんばい!」

霧子「わ……! 詳しいんだね……!」

恋鐘「ふふーん、厨房に立ってもう何年になると思うばい?」

包丁の知識を披露して得意げになっている恋鐘さんの傍で、私は一人あの時のことを思い出していた。
包丁というのは私にとって、記憶を引き摺り出すトリガーになってしまっている。
あの時掴んだ柄の長さ、太さは掌の中で未だ息づいたまま情報のだし、この先一生その感触を忘れることもないだろうと思う。

(……)

真乃「にちかちゃん……もしかして、ルカさんのこと思い出してる?」

灯織「……」

にちか「あ、あはは……うん、やっぱりちょっとね」

真乃「そうだよね……でも、それを無理に乗り越えようとしなくていいんだからね。にちかちゃんにとってその記憶は決して障害になるものじゃないんだから」

首を静かに縦に振った。
真乃ちゃんの言う通りだ。この記憶が、今の私にとっては前に進む指針なんだよね。

にちか「ありがとう、真乃ちゃん」

真乃「うん……!」



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