日向「安価とコンマで依頼を解決する」七海「その2だって」
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966: ◆DWp3lSnh.v3L[saga]
2023/10/04(水) 21:41:59.58 ID:QZll/3e50
(小説「ダンガンロンパ霧切」のネタだったんですが分かりづらかったですかね……?)


日向「そうだな……。俺はお前みたいな超高校級の探偵じゃないし、超高校級の心理学者でもない。……だから俺の私的な所感でしか答えられないけど、それでも良いか?」

俺はそう前置きする。だってそうだろう? その女子高生探偵ってのが誰だかは知らないが、名前も在り方も知らない故人の願いや想いなんて、絶対分かるわけがない。ただの想像でしかないんだから。

霧切が「それでも良いわ」と答えたので、俺は早速自分の所感を述べていく。


日向「合計で三つあるんだけど。……まずその事件に……妹さんが間違えた推理をしたっていうその事件に「囚われるな」って言うと思う」

霧切「……具体的には?」

日向「その事件で起こした自分のミスや失敗って奴に固執して欲しくない。そう思ったんじゃないか?」

じゃないといずれ「事件の犯人は絶対に許さない」っていう復讐者が誕生していたかもしれないしな。……その妹さんにとって女子高生探偵ってのが大切な存在であればあるほど、その可能性は高まるだろう。


日向「次に「真実から逃げないで」──とも言うと思う。さっきの発言と矛盾するようだけど、重大なミスをしたことも、その事件の真相からも。……その妹さんってのも「探偵」だったのなら、その道を進む気があるのなら、それが最低限の責任だと思ったから」

霧切「…………最後は?」

日向「……これは、お前の話を聞いて俺が思ったことなんだが──「愛が無ければ全ての真実は見えない」──そう言うんじゃないか?」

俺がそう言った瞬間、静かに椅子に座って俺の話しを聞いていた霧切の眉がピクリと動いた。


霧切「……どういう事か聞かせて貰える?」

日向「お前、こう言ったよな? 『「その女子高生が犯人だと思えないのは自分の感情に振り回されているからだ」って結論に達した』って。それって言い換えてみれば『もし感情って奴に振り回されていないとしたら?』って可能性を捨ててることになるだろ?」

霧切「……!!」

日向「だから、人が持つ当然の……「感情」や「愛」って奴を推理に組み込まなくちゃ、全ての真実は見えないぞ……。そんな忠告をするんじゃないかな」

霧切「……なるほどね」

霧切は目を瞑って「ふぅ……」と小さく溜息をつくと、意外そうな顔で


霧切「貴方のことだから「幸せになって欲しい」とか「立派な探偵になって欲しい」とかそういう事を言うんじゃないかと思っていたけど……。ふふっ、随分と厳しい事を言うのね」

日向「俺は「相談窓口」だからな。「依頼者の方に問題がある」って判断すれば容赦無く物言いするさ」

霧切は何かに思いを馳せるようにもう一度瞳を閉じると、暫く経ってからその眼を開けた。


霧切「ありがとう、日向先輩。ずっとずっと悩んでいた心の凝りがようやく取れた──そんな気分よ」

日向「そうか。……これで依頼はお終いか?」

霧切「ええ。……ああ、そうそう」

教室を去ろうとする俺の背中に、霧切が声を掛ける。


霧切「もしもあなたが……。貴方の大切な人が窮地に追い込まれたとき、それに似たような状況に陥ったとき。貴方はその人を最後まで信じてあげられると思う?」

日向「……さあな。その時になってみなきゃ分からないさ」

この台詞を最後に、霧切との会話は終わった。……先の問答に一体何があったのかは分からないが、霧切の微笑むような笑みが見れたのだからそれで良し。……俺はそう結論づけた。


霧切響子との絆クエストをクリアしました!! 「霧切に助けを求める」の難易度が更に下がりました!! 霧切のパンツを手に入れました!!


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