日向「安価とコンマで依頼を解決する」七海「その2だって」
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◆DWp3lSnh.v3L
[saga]
2023/09/26(火) 22:06:33.44 ID:vgyi98Ic0
突然だが、俺には演技以外に「大の苦手」としている物が一つある。……それが歌だ。一体どんな理屈なのか自分でも分からないが、どんなに努力しても音がズレたり、音質が異様に高く(或いは低く)なってしまうのだった。
……そんな訳で、俺はある人物に強い共感を抱いている。それが79期生の「超高校級のロボット」であるキーボだ。キーボも俺と同じく歌が大の苦手……所謂「音痴」で、一度79期生全員でカラオケをやった所「お前もう人前で歌うな(要約)」と言われてしまったらしい。(特に王馬の弄りが酷かったとか)
『ロボットなのに歌が下手とかマジでただの鉄屑じゃん』
王馬にそんなことを言われたキーボだったが、彼は諦めなかった。何とか入間の改造無しで歌が上手くなれるよう、特別講師を呼んでいたのだ。
舞園「──そんな訳で、歌を歌うときに一番重要なのは「その時のノリ!」……ではなく、音程の取り方、声量、リズムやテンポの取り方なんです。歌が上手い人と下手な人の差は、この三つに強く出ます」
キーボ「ふむふむ、なるほど……承知しました!」
それが、超高校級のアイドルである舞園と、超高校級の軽音部である澪田だ。……学校で顔を合せることがあるから気にしなくなってしまったが、よくよく考えると凄すぎるぐらい豪華な教師だよな。国民的アイドルグループのセンターと、伝説の軽音バンドのギター&ボーカルが貴重な時間を割いて歌を教えてくれるなんて。しかもキチンとしたスタジオを借りて。
舞園「歌が上手い人は、流れている音楽と自分が出している声にしっかりと耳を傾けて音程を調整し、正しい音にピッタリとはめながら歌っています」
澪田「そしてそしてー!? 歌が上手い人は、声量があって歌に迫力が出るだけじゃなくてー『声量のコントロール』ができるから、歌に感情が乗ったように聞こえるっす!!」
舞園「そして最後。歌が上手い人は、テンポ通りに歌詞をリズムに当てはめながら歌うことができるので、聞き心地がよい歌になるんです」
ほえー、と思わず感心しながら、俺は二人の説明をメモに取っていく。……左右田じゃないが、俺だって苦手なことを苦手なままにしておきたくなんてない。良い機会だ。これを期に「音痴」の称号を返上してやる!!
舞園「それではお二人とも。今言ったことを意識して、一曲歌ってみましょう!!」
澪田「緊張しないで良いっすよー! 唯吹、創ちゃんの歌もキーボちゃんの歌も個性豊かで好きっすから!!」
キーボ「はい! よろしくお願いします!!」
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