日向「安価とコンマで依頼を解決する」七海「その2だって」
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◆DWp3lSnh.v3L
[saga]
2023/09/26(火) 20:51:53.20 ID:vgyi98Ic0
日向「……それを決めるのは俺じゃない、西園寺だろ」
それはあくまで、左右田と西園寺の問題だ。左右田(少年)と西園寺(少女)の関係だ。第三者である俺が聞いて、何かを答えたところで、そこに価値など無いに等しい。
左右田「……そっかそうだよn「それを前提で言うぞ」あん?」
それでも、俺は言葉にしたい。左右田同様、自分の心の中に湧き出した想いを、俺を大切な友達(ソウルフレンド)と呼んでくれるこいつに伝えたい。そうやって大切な人の為に悩み、苦しむ事は。その痛みは、絶対に間違いじゃない筈だから。
日向「『西園寺の傍にいられるような男になれんのか?』だって? んなもんとっくになってるに決まってるだろ。お前は弱い自分を無かった事にしなかった。悩んだり苦しんだり、努力する事を放棄したりしなかった。こう言っちゃアレだけど、ソニアでやらかした失敗をちゃんと活かせてるじゃないか」
……それに比べてどっかのバカは。弱い自分が大っ嫌いで、超高校級と釣り合う為ならそれまでの過去を無くしても構わない奴で、家族や大切な友達との思い出なんかも纏めて捨てちまえるような非情になりきってるつもりのクソガキで……。
そんなバカを七海が、みんなが引っ叩いて止めてくれた。……ああ、今こそ言おう。あの時七海が言ってくれたあの言葉を──
日向「──今お前に出来る一番大切な事は「自分を信じてやる」事だと思う」
左右田「自分を、信じる……?」
日向「ああ。西園寺を笑顔に……世界一幸せに出来る男になれるって信じるんだ。じゃないとどんなに努力しても、どんだけ「良い男」って奴になっても、ただ空しいだけさ」
才能に固執して、意固地になって凝り固まっていたどこかのバカにに、七海はそう言ってくれた。(正確には『自分を信じてあげる事だよ』以外違うが)ただ選ぶだけじゃ出来ない「未来」を左右田は今、必死になって「創」ろうとしているんだ。
日向「それと、西園寺の事もな。あいつはお前を、お前の言葉を信じて、今も待ってると思うぞ」
左右田「…………」
左右田があの時、あの場所で西園寺に誓った宣誓を、俺は忘れない。たまらなく格好良く見えた、俺の親友の宣誓を。それを信じて待っていると言った、西園寺の言葉を。
日向「だから……」
左右田「……ハハッ」
左右田は思わず、といった風に笑った。──その顔に、もう陰りや憂いは見えない。
左右田「そうだよな……! 不安も悩みも全部抱えて、それでも自分を信じて今を生きて……。『理想の未来』って奴を創り続けるっきゃねぇんだよな!!」
日向「ああ。俺達は結局、そうやって生きていくしかないのさ」
俺の一歩も二歩も先を進んでいる左右田に。俺の大切な友達に相応しい自分になれるように頑張るのだと、俺は心の中でコッソリと誓った。
左右田「ッつしゃあ! 午後のトレーニングも気合入れて頑張ろうぜ、日向!!」
日向「ああ。午後は海で水練だったな。タイヤ引きじゃあ遅れを取ったが、水練なら俺も自信があるぞ。なにせ、手加減してくれてたとはいえ、あの朝日奈にあと一歩の所まで迫ったんだからな!」
俺達は笑い合いながら、海へと続く階段を降りてゆく。──自分を信じて、頑張って鍛えて、よりよい未来を創り続けるために。
左右田のキャラクエストをクリアしました! 左右田に助けを求めるの難易度が更に下がりました!! 左右田のパンツを手に入れました!!
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