日向「安価とコンマで依頼を解決する」七海「その2だって」
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163: ◆DWp3lSnh.v3L[saga]
2023/09/13(水) 21:31:45.14 ID:8RffxqRf0
0044のダブルゾロ目かぁ……ならこうしましょうか。


小泉「うーん、そうねぇ……。最近のひよ子ちゃんの様子をよく観察してれば、アンタになら分るんじゃない?」

日向「西園寺の様子を?」

小泉「ええ。まぁ、これは「アンタが鈍くなければ」の話しなんだけどさ」

俺はどう受け取るべきか迷った。「西園寺の様子をよく観察しろ」とは言われた物の、座席も研究教室も、俺と西園寺の物は離れている。観察するとなれば尾行っぽい真似をする他無いんだが……。
俺がそんなことで悩んでいた時だった。ガラガラと研究教室の扉が開き、廊下から涙ぐんだ西園寺が部屋の中へと入ってくる。

日向「さ、西園寺!?」

西園寺「…………ぐず」

小泉「ひよ子ちゃん!? どうしたの、一体何があったの!?」

小泉がすぐに駆け寄り、西園寺の涙をハンカチで拭う。

西園寺「お、おね゛ぇえええええええ!! ゲロブ……罪木が、罪木がおかしくなっちゃったよぉおおおおおおおおおお!!」

日向「あっ(察し)」

小泉「蜜柑ちゃんが? 一体何があったのか詳しく……」

西園寺が涙ぐみながら詳しい事情を小泉に説明していく中、俺はどのタイミングで話を切り出すか迷っていた。「いやそれもう解決したから」と説明途中で空気を読まずに切り込むことが出来ず、結局は西園寺の説明が終わってから「あー、ちょっと良いか?」と話に割り込むことしか出来なかった。


〜〜〜〜


小泉「なるほどね……そんな事があったんだ」

日向「ああ。ホント、江ノ島(その他諸々)には学年制別問わず全員振り回されっぱなしだよ」

俺はあの小憎たらしい超高校級のギャルの顔を思い浮かべながら言った。あいつのことだから、今頃次の厄介事を作りに取りかかっていてもおかしく……

西園寺「ね、ねぇ日向おにぃ! ってことはさ、罪木ってもう大丈夫なんだよね?!? 私の名前を呼んでも怖く……いや全然怖くなんか無かったけど! 兎に角あんな風にならないんだよね!?」

日向「ああ。解毒薬を飲み終わってから何度も動物の名前を言ってテストしたから大丈夫だと思うぞ」

俺がそう言うと、西園寺は「ほうっ……」と溜息を付いた。罪木が無事だった事に、元の罪木蜜柑に戻ったことに相当安堵したのだろう。小さな声で「よかったぁ……」と呟く声が確かに聞えた。やっぱりなんだかんだ言って、西園寺ひよ子という人物にとって罪木蜜柑とは大切な友達なんだろう。(本人は絶対に認めようとしないだろうが)

小泉「アンタも大変だったわね、お疲れ様。お茶くらいしか淹れられないけど、飲む?」

日向「労ってくれてサンキューな。でも良い、次の相談を解決しなくちゃいけないからさ」

小泉「……次の相談ってあんたがさっき言ってた「アレ」の事だよね? ひよ子ちゃんに直接聞くの?」ヒソヒソ

日向「それが一番手っ取り早いと思うんだけど……ダメか?」ヒソヒソ

小泉「うーん。ダメって訳じゃないけど、ひよ子ちゃんだからなぁ……。聞く分には構わないけど、素直に答えてくれるかどうかは保証出来ないわよ?」ヒソヒソ

西園寺「? ねぇねぇ、さっきからお兄とお姉、二人だけでなにコソコソ喋ってるのー?」

俺達の様子を訝しんだ西園寺が話に割り込んでくる。小泉が「ううん、なんでもないよ」とすぐさま切り返した。

小泉「……あのね、ひよ子ちゃん。日向が相談室の事でひよ子ちゃんに聞きたい事があるんだって」

西園寺「へ? 私に??」

小泉「そうそう! そんなわけで、私は暫くの間外に行ってるね。上手く行くかどうかは分らないけど、日向も頑張りなさいな」

西園寺「あっ! ちょっとお姉!?」

小泉はそう言ってササッと研究教室を出て行ってしまった。俺と西園寺の間に気まずい雰囲気が流れる。

西園寺「えっと……話しってなに? 日向お兄」

俺は迷った。ストレートに「最近のお前の様子がおかしい」という依頼を受けたことを素直に話して良い物か。小泉の言う通り、西園寺の事だから答えてくれないんじゃないのか。
どうする? どういう言葉ならこいつから情報を引き出せる…………?

日向「↓2」


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