日向「安価とコンマで依頼を解決する」七海「その2だって」
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[saga]
2023/09/06(水) 22:12:49.63 ID:Dzpb4dCZ0
罪木「ど、どうして知ってるんですかぁ? はい、丁度茶柱さんと朝日奈さん……両方とも少しですが、専用の輸血用血液が無くなっているんですぅ」
やっぱりか。これで第一の謎は解けた。二人は希望ヶ峰学園が保管している自分達専用の輸血用の血液を使ってお守りの効果を使っていたんだ。
夢野「んー、じゃがあくまで「少し」なんじゃろう? 一回や二回なら兎も角、そう何度もお守りの効果を使えるものかのう?」
……いや、ある。もう一つ。合理的かつ当然の様に「自分の大量の血液」を手に入れられる方法が残っている。
日向「なぁ罪木、もう一つ聞きたい事があるんだけど……」
罪木「は、はい。なんでしょうかぁ……」
俺は罪木に事情を説明。自分の推理が合っているかどうかを確かめに掛った。……そして、その日の夜。
〜〜夢野の寝室にて〜〜
夜時間。夢野秘密子は、いつも通り、自分のベッドですやすやと眠っていた。するとそこにパアアアアァ! っと目映い光りが突如として現われ、光が消えた時には茶柱転子が夢野を抱きかかえる様に現われた。
茶柱「えへへ……夢野さぁん……」
日向「……悪いけど、ストーカー行為&不法侵入はこれで終りだ、茶柱」
茶柱「!!? ひ、日向さん!?」
バッ! と突如として洋服ダンスの中から現われた俺の存在に、茶柱は大きく動揺していた。
茶柱「な、何故ここに……。はっ!まさか貴方、夢野さんの貞操を狙って……!!」
日向「んな訳あるか!! 夢野に「最近朝起きるとお前が抱きついて寝てるから何とかしてくれ」って依頼を受けたんだっての!!」
夢野「……その通りじゃぞ、転子」
転子「ゆ、夢野さん!?」
現在の時刻は午前三時過ぎ。完全に寝ていると思っていた夢野が起きていたという事実に、茶柱は目を見開く。
夢野「今までは「自分でも良く分らない」という言葉に誤魔化されてきたが……それも今日で終りじゃ。お主、禁断の黒魔術を使って我の元へ瞬間移動してきおったな!?」
ドクン! と茶柱の心臓が大きく高鳴った音が聞えた気がした。顔は青白くなり、手足がブルブルと震えている。
転子「な、何のことか分りませ……」
夢野「んあー! 面倒臭い!! お主が毎晩握って眠っているというお守りを見せい! 今すぐにじゃ!!」
転子「そ、その……今日は偶然握って眠るのを忘れてしまってですね……」
日向「へぇ……。じゃあそのずっと握りっぱなしの右手を開いてみてくれないか? そこにあるんだろ? 血塗れになったお守りが」
転子は暫くの間渋い顔で沈黙していたが、やがて観念したように右手を開いた。
夢野「これは……!」
日向「ああ、間違いないな。乾いちまってるけど、これは間違い無く血塗れになったお守りだ」
転子「な、何のことを言っているか分かりませんね!? それにこのお守りと夢野さんの所に瞬間移動してしまう現象と何の因果関係が……」
日向「保健室の輸血用パック」
俺の言葉に、転子は「ギクリ」と身を強張らせる。
日向「ここ最近、誰かに盗まれちまったんだってさ。お前と、それから朝日奈の分の専用輸血パックが」
だがそれでは足りない。毎回血塗れにしないといけないと考えると「輸血用パックの少量の血液」では量が足りない。
日向「お前、最近献血に嵌まってるんだってな」
転子「ぐっ……」
転子は今度こそ、その身を一歩引いた。そう、あるのだ。「献血」という、自分の血液を合法的に、それも大量に手に入れられる手段が。
日向「お前がお守りの効果を知っているのはもう予想が付いてるんだよ。それはお守りを自分の血液塗れにしてるのが逆説的に証明してくれている」
そうでなくてはワザワザお守りを自分の血に塗れさせる意味がない。
……さぁ、クライマックス推理の開始だ。
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