デジタルモンスター研究報告会 season2 後編
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◆VLsOpQtFCs
[saga]
2024/01/10(水) 00:27:34.63 ID:x0A7IJOho
「うおお!だらぁ!」
フレイドラモンは、猛攻のラッシュを繰り出す。
「グアアァ!」
キンカクモンとアイスデビモンは、フレイドラモンの攻撃によって着実にダメージが蓄積しているが…
致命傷を回避している。
パワーでもスピードでも火力でも勝っているフレイドラモンが、勝負を決めきれない理由は2つある。
一つは、戦闘経験の差だ。
フレイドラモンは確かに強いが、突然手に入れた己の強大なパワーとスピードを振るい慣れていない。
そのため、攻撃の動きが単純になってしまう。
一方キンカクモンは、パワーやスピードで劣っていても、見たところ踏んできた戦闘経験の場数が違う。
おそらく今まで、凄まじい数の敵と戦って来たのだろう。全身の傷痕を見ればわかる。
それ故か、戦闘に慣れているキンカクモンに、スペックでゴリ押す戦術が効かなくなってきているのだ。
もう一つは、アイスデビモンの能力。
フレイドラモンの顔面を狙って、溶けた蝋やセメントを浴びせてくる。
これはアイスデビモンの意思次第で瞬時に硬化できるようだ。
顔面を固められたら呼吸ができなくなり視界が封じられるため、フレイドラモンはアイスデビモンの硬化攻撃を絶対に避ける行動を取らなくてはならない。
そうして、セメントや蝋を回避すると…
「回避されること」を計算に入れたキンカクモンの電撃棍棒が、フレイドラモンに襲いかかる。
この2体の連携は強力だった。
このままでは、スタミナを削りきられてしまう…
フレイドラモンが、2体から距離を取った。
息が荒くなっており、ツメから出る炎の火力も大分弱まってきている。
だが…
ここから反撃開始だ!
フレイドラモンに、長々と作戦を伝えていては、AAAにも聞かれてしまう。
だから…絶対にAAAにバレない言い回しで、フレイドラモンにだけ分かるように…作戦を伝えるんだ!
フレイドラモン…いや、ブイモン!
「!?」
敵から距離を取っているフレイドラモンが、私のデジドローンの方を向いた。
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