デジタルモンスター研究報告会 season2 後編
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◆VLsOpQtFCs
[saga]
2023/09/17(日) 21:07:09.80 ID:AjFLhrNqo
しかし、このバンモチさん…
始めて会ったときは「あっしはバンモチでやんす」とか言ってたけど、急に喋り方が変わったな。
まあいいけど。
「まずは我々から報告します」
要約するとこうだった。
政府がジャスティファイアにデジモンサイバー攻撃への対策研究を委託したのは、例の鉄鋼会社事件が起こって間もない頃だった。
スカモン大王を餌にして育ったマッシュモンのうち数体を、とりあえず警備につけながら、デジモン研究をしていた。
最初に採取したのが、グレイモンの産んだデジタマだった。
そこから産まれたデジタマをとりあえず育成してみたが、幼年期デジモンに言語教育をしようとしても全く興味を示さない。
そのまま成長期になったが、やはりいくら言語教育をしようとしても興味を持たない。
やがて財務省のサーバーに、スパイウェア型デジモンが来たので、アグモンに迎撃させようと試みたが…
周囲のマッシュモン達を攻撃し始めたので、引っ込めた。
それ以来、アグモンは飼い殺しみたいな状態になっているという。
「…私達はデジモンという生物の行動原理を全くわかっていなかったんです。クラッカーがデジモンを操っているのだから、私達もデジタマを拾えば言うこと聞いてくれるパートナーへと育つだろう…と考え、まずは最初のトライアルをしてみたんです」
その結果、アグモンは言うことを聞いてくれなかったと。
「私達は、デジモンの『戦う動機』とか『人に協力しようとする動機』を軽んじていたんです」
「デジモンは命じられれば戦うのが当たり前」…そんなわけがないんですよね。
デジモンはロボットでも奴隷でも、ましてや正義のヒーローでもないんですから。
「そうです。デジモン自身に、我々人間に対して協力する動機や、クラッカーと戦う動機がなければ、命令を聞くはずもないし、敵と戦ってくれるはずもない。そして、アグモンに今からそれを持ってもらうにはもう遅かった」
「…そうだなバンモチ。アグモンには悪いことをした。そもそもグレイモンは、野生において集団行動せずに単独で狩りをするデジモンだ。誰かと共生しようという本能が、遺伝子レベルで存在していなかったんだ」
そうですね。
我々の世界でも、スナネコやアライグマ等、もともと飼育に向いていない動物というのが存在します。
「どんな動物とでも、愛情を持って接すれば必ず心を通わせられる」なんてことはありえません。
我々がファンビーモンをパートナーにできなかったように。
『それに気づけただけでも君達の組織は優秀な上澄みだよ!バンモチ君、パルタス君!セキュリティデジモン研究をしている組織は零細やベンチャーなどそこそこ多いが、未だにそこに気付けない者達が大勢いるんだ!ハッハッハ!』
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