938: ◆15vHdNAAAEr/[sage saga]
2023/11/10(金) 00:10:30.21 ID:N3BJJsRVo
雪菜「……っ」
透「はーっ……うぅぅ……!」カタカタ
シア「透……」
雪菜「透さん……シアさん……」
シキ「ひっ、うっ……ひぐ……!」ポロポロ
朱「シキちゃんも辛かったわよね……」ギュ
シキ「あがね゛ぇ……!」
朱「気づいてあげられなくてごめんね……シキちゃんにばかり背負わせちゃってごめんね……」ナデナデ
シキ「う゛んっ……」
雪菜「朱さん……シキちゃん……」
雪菜「………………」
雪菜「…………これからどうしたらいいんでしょう」
朱「…………そうね。シキちゃんの話で桜野ちゃんの状況は分かったけど……」
雪菜「桜野さんを追いかけて、追いついたとして、なんて声をかければいいんでしょう……なんて言えば連れ戻せるんでしょう……」
透「さくのぉ……」
シキ「すん、ぅ……今の、桜野は……自分ひとりの犠牲で戦いが終わるなら、それが一番だって考えてるのです……それが桜野が考えた、一番誰かの役に立てること……」
透「なんでそんなっ……」
雪菜「『なんの役にも立たないわたしに生きてる価値なんてないもん』」
透「え……」
雪菜「ですね……」
シキ「うん……」
透「なに、それ……!」
雪菜「……前に私、桜野さんの本心が知りたくて強引に聞き出そうとしたんです……その時に桜野さんが……」
透「そんなことを……」
朱「それが、いつ壊れてもおかしくない環境で桜野ちゃんの支えになっていたものなのね……」
雪菜「歪んだ環境に歪んだ希望……桜野さんを取り巻くすべてが桜野さんを歪曲させている……」
シキ「誰かの役に立つことが桜野の生きる意味になってるのです……」
透「そんな……そんなの……!」
雪菜「そして、それを見出すきっかけになったのが……」
透「え……」
朱「10さいごろって言ってたわね……」
透「……!」
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