213: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/11/01(水) 22:18:30.31 ID:bdG/a2G50
（;■Ｒ■）「今じゃマトモに耐えてるのは、ここの他はアメリカとロシア、イギリスぐらいのモン。それだってどの国も“今のところ”で、深海棲艦の数がまだ少ないとか採算度外視でとにかく爆弾の雨降らせてるからとかそんな理由だ。
たまたま今まで数が少なかったからって、次は耐えられる数が来るとは限らねえ。本土がオーストラリアや東南アジアみたいにならないという補償はねえ。
だから、どいつもこいつも少しでもこの“島国”から離れたがっている。少しでも陸の奥地に逃げようとしている。茨城なんかは海沿いの県だから尚更危機感が強いんだろうよ」
「そんな短絡的な………世界中が攻撃対象なんですよ！？欧州は普通に内陸部にも空襲が及んでる！！
逃げたって助かる保証なんかどこにもないでしょう、死ぬのがほんの少し遅れたからなんだって言うんですか！！」
（;■Ｒ■）「たとえ絞首刑が決まっている人間の順番待ちの列に並ぶとしても、それが後ろであればあるほど“なにか”が起こる可能性は0じゃねえ。
大地震で絞首台が倒壊するかもしれねえし、突然革命が起きて王政が倒されるかもしれねえ。自分の無実を証明してくれる聖人や、問答無用で助けてくれる白馬の王子様が現れる可能性を誰も否定はできない。
だから皆、薄々解っている破滅の、もう見えている絞首台の、待機列の少しでも後ろに並ぼうとするのさ」
「……………………………………………」
《天野、基地から人員の配置転換要請だ！正面ゲートが抜けないと判断したらしい連中が東や西で警備が手薄な位置のフェンスを超えて侵入するケースが多発しているらしい、そこはいいから今から指示する位置に移動しろ！》
（;■Ｒ■）「了解です、巡査部長！……てなわけで俺は移動だ、ここは任せたぞ！」
「破滅………もし破滅することが確定しているなら………オレたちは今、なんのために…………」
（■Ｒ■）「…………………」
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