292:名無しNIPPER
2023/07/25(火) 20:36:41.97 ID:n+OSZIPOO
そしてレポートを、クルエと共に、リーダーへ見せた。
「成る程…。成熟期デジモンは、強者というより『強者としての在り方を強いられた者』なわけだな。それ故に、たくさんのデジタマを産まなくてはならないのか。…我々の世界の強者とは在り方が全く異なるな」
食われる幼年期や成長期デジモンは、子孫を残せずに死んでしまうわけですからね。
ならばその穴埋めは成熟期デジモンが担うことになります。
「仮に成熟期デジモンを、我々が育成した場合…、デジタマを産むなと言えば、産むのをやめられるだろうか?」
うーん…
そういう条件下で進化させれば、そうなるかもしれませんが。
野生デジモンと同じ環境負荷を与える条件下では、産卵を自分の意思で止めることはできなくなるでしょうね。
「ふむ…それは何故だ?」
リーダーがそう言うと、クルエがずいっと前に出た。
「止める方法があるなら私が知りたいですよ…私生理が重くって、しんどくて生理痛きついんですよ。ピルとか飲まずに自分の意思で止めれるならとっくに止めてますよ」
リーダーはそれを聞いて慌てる。
「そっそうなのか?体調が悪いなら休んでいいぞ…」
「そういうことじゃなくて。『卵を産みたくないのに産まれてしまう』というのは、人間もデジモンも同じってことです。頭で嫌がっても、排卵日は嫌でも来るんです。世の中に、産みたくない子供を産んでしまった女性がどれだけいるか、想像に難くないですよね?」
「な、なるほど…その通りだな」
いつになく言葉に迫力のあるクルエ。リーダーが気圧されている。
なんというか…よくそんなこと堂々と言えるな…。
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