554: ◆15vHdNAAAEr/[sage saga]
2023/07/04(火) 21:49:05.95 ID:gsa9Xsxdo
少女「もうお腹ぺっこぺこだよー。カフェ着く前に倒れちゃいそう」
桜野「あ、飴でよかったら食べる? いちごみるくしかないけど……」
少女「いいのっ!?」
桜野「すごい食いつき……どうぞ」
少女「んっふぇっふぇっ……おいひぃ♪」コロコロ
桜野「ふふっ、本当においしそうに食べるねぇ」
少女「わたしね、いちごみるくの飴大好きなんだぁ」
桜野「それはよかった」
少女「うんうん。とってもよいよい♪」コロコロ
桜野「なんだかこうしてると……」
少女「んぅ?」コロコロ
桜野「あ、ごめんね。ちょっと昔のこと思い出しちゃって」
少女「え、偶然! わたしも昔のこと思い出してた!」
桜野「あなたも?」
少女「うん。あのね、わたしね、中学からこの街に引っ越してきたんだけど、10歳くらいの頃にも旅行で来たことがあるの」
少女「でもね、その時迷子になっちゃったんだ」
少女「お父さんもお母さんもどこにいるか分からなくて、不安になっちゃって、1人で泣いてたの。誰も助けてくれなくて、とっても怖かった」
少女「でもね、その時知らない女の子が声をかけてくれたの」
桜野「……!」
少女「その子がね、お母さんが迎えに来るまでずぅっと一緒にいてくれた。ほんとのほんとに嬉しかったなぁ」
少女「いちごみるくの飴はね、その子がくれた飴なの。それからずっとこの飴が大好きなんだぁ」
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