黒川あかね「私は無敵だと思う?」星野愛久愛海「…………もういいだろう」
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4:名無しNIPPER[sage saga]
2023/06/11(日) 22:13:25.31 ID:Q2RPL1SmO
「あっ! じゃあじゃあ!」
「またアイみたいな顔して……なんだよ?」
「アイさんから産まれたい、とか?」
「ぶっ!?」

拙いドルヲタ知識からもっとも過激な願望をアイの演技をしながら口にするとアクアは見たことないくらいに取り乱して咳き込んだ。

「ごっふぉっ! げっふん! な、何だよそれ」
「あはは〜! 図星だ〜アクアキモーい!」
「勘弁してくれよ……」

キスしてくれなかった罰を与えて溜飲を下げる私に彼は辟易として肩を落とす。アクアの男の子だから特殊な趣味のひとつやふたつくらいあるのが普通で私は気にしない。でも。

「ねえ、アクア……それだけ推しのアイドルの真似をされて不快じゃない、かな……?」
「……は?」
「だって、アイさんはもう……」

伝説的なアイドル、アイはもう居ない。
熱狂的なファンに刺されてこの世を去った。
どれだけ会いたくても、もう会えない。

そんな存在を真似するのは不謹慎だろうか。

「アクアが嫌がるなら私は……」
「そんなことはないよ」
「でも……」
「あかねのトレースは完璧だ。それだけの完成度で真似るのは相当な努力をした筈だ。だから……別に不快な気持ちにはならないよ」

それは優しさだろうか。未練なのだろうか。


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