5:1 ◆wo2YGzppho[sage]
2023/06/05(月) 06:24:26.68 ID:J/mDQ71j0
私の名前は笠原すみれ。
私はいま気になっている人がいる。それは五年生のときに転校してきた転校生の高田太陽くん。
どんなときでも真っ直ぐで、優しくて、それでいてスポーツ万能。ルックスも悪くなく、私はすぐに好きになった。
ただ、そんな彼が転校してきたときから、今までずっと魅了……というか、夢中にさせてきた女の子がいる。
それは彼が転校してくるまではずっと陰口を言われ、みんなからハブられ、いじめられていた……西村茜こと西村さんだ。
私と西村さんは、最初は仲良くなかった。………というか、私もいじめる側の立場だった。
それでも西村さんは、今までいじめていた私に、秋にあった運動会のリレーの選手に立候補してほしいと頼んできた。
当然私は断るつもりだったけど、西村さんの熱意によって仕方なく私は立候補することにした。
今思えば、ここで私は西村さんに対する壁がなくなったのかもしれない。
そして運動会当日、リレーの待ち時間まで私は西村さんに敵対心を抱いていた。
だけどリレーが始まって私の番が来てからあの子……西村さんは、誰よりも最初に応援してくれた。
別に、今思えば西村さんのために走ったわけではなく、単純に赤組を、そして高田くんにバトンを渡すつもりで走ったんだけど……。
それでもあのとき私は西村さんに応援されて、少しだけ調子がよかった気がする。……気のせいかもしれないけど。
あのリレーの後、西村さんは私にくっついて、感謝の気持ちを述べてきた。
私は条件反射で『呪われる』と口にしそうになったけど、すぐに黙ってしまった……。
あのとき黙った理由は今でもわからないけど、それからなんとなく西村さんに対する悪口を言うのをやめたのは事実だ。
そこから私たちは友だちになった……のかしら?まあ、こう言うのは恥ずかしいけど仲良くなったのは確かだ。
前置きが長くなったけど、今回の話はそんな感じで私が西村さんと仲良くなってからの話。
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