これは愛すべき呪い
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4:名無しNIPPER
2023/05/07(日) 00:09:17.55 ID:BgenrSDo0
「席におかけになって、少々お待ちください」

声をかけてくれた彼女はそう言ってお店の奥の方に入っていったので、言われた通りに近くにあった席に座った。他にも何人かいるお客さんたちはレジに立つ女性と親しげに話していて、何だかアウェーを感じて気まずい。

そんな雰囲気を察したのか、彼女は僕の方を向いて「お帰りありがとうございます。遥と申します」と自己紹介をしてくれた。名乗るべきなのかどうなのか悩みつつ「あ、ども……」とコミュ障丸だしな返答をしてしまう。

「お名前、ニックネームでも良いのでよかったらあとで教えてくださいね。ポイントカードを作っていただけるならその時にでも」

「あ、はい。……ありがとうございます」

それ以上会話を広げることも人見知りな俺には難しくて、会話はそこで止まってしまった。

またも気まずく感じつつあったところで、幸いなことに声をかけてくれた彼女がちょうど良いタイミングでラミネートされたA4用紙を手にこちらに戻ってきた。

「大変お待たせしました。改めて、お帰りありがとうございます。悠と申します。それではシステムを再度簡単に説明させていただきますね」

店舗奥の方にある半個室になっているブースに入って行うこと。マッサージは希望する箇所を選んで重点的に行うこと。メイドさんの指名が出来てそれには追加料金が発生することなど。先ほどお店の外で受けた説明と重複する部分も聞きながら、彼女はラミネート用紙の裏面を見せてきた。

「それでは、本日はどのコースにされますか? おすすめは初回限定の45分コースが手も足も肩もマッサージできるコースなので……」

「あ、じゃあそれでお願いします」

「かしこまりました! それではご指名はございますか?」


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