69: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/19(月) 00:37:54.13 ID:c3b0uZJF0
気を失ったまま、床に寝かされている千歌さんと……その横で不機嫌そうな顔をして腕を組んでいる、せつ菜ちゃんの姿。
今入ってきた私と果林さんを含めて、7人いる。
あとは……。
「ベベノー♪」
愛「おっとと……あはは♪ ただいま、ベベノム♪」
「ベベノー♪」
黄色と白色をした小さなポケモン──ベベノムと呼ばれたポケモンが愛ちゃんに飛び付く。
愛ちゃんはその子を大切そうに抱きしめているし、ベベノムも愛ちゃんに頬ずりをしている。
それだけで、両者の関係がわかるくらいによく懐いているのがわかった。
ただ、
歩夢「見たことない……ポケモン……」
まるで、見たことがないポケモンだった。
そんな私の視線に気付いたのか、
愛「歩夢はウルトラビースト見るのは初めてっぽいもんね」
と、そう声を掛けてくる。
歩夢「ウルトラ……ビースト……?」
そういえば、さっきも戦いの合間にそんな話をしていた気がする。
果林「ウルトラビーストは……ここ、ウルトラスペースからやってきた、あの世界にはいないポケモンのことよ」
歩夢「あの、世界……?」
果林「まあ、話は追い追いしてあげるわ」
歩夢「……」
わからないことだらけで困惑していた、そのとき──
「ピューーーイッ!!!!!」
──私の胸に何かが飛び込んできた。
歩夢「きゃぁっ!? え、な、なに!?」
「ピュィ…」
それは、小さな小さな……紫色をした雲のようなポケモンだった。
愛「ありゃ、また逃げ出したんだ」
姫乃「みたいですね……」
歩夢「逃げ出した……?」
「ピュィ…」
その小さなポケモンは何故か、私に身を摺り寄せている。
果林「でも、早速歩夢の能力が見られたみたいね」
──能力。……さっき、果林さんや愛ちゃんが言っていたこと……だと思う。
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