587: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2023/01/04(水) 13:12:00.02 ID:2N444K9g0
それでもキュウコンは、全身の毛を逆立てながらすぐに立ち上がる。
リナ『“じしん”のダメージもあるはずなのに、すごいタフ……』 || > _ <𝅝||
侑「……歩夢、立てる……?」
歩夢「う、うん……!」
歩夢の手を取りながら、私たちは立ち上がるけど──
「コーンッ!!!!」
「キィーーーッ!!!!」
「バンギィッ…!!!」
気付けば、あっという間に三方向から敵に囲まれてしまっていた。
さらに、ダメ押しとばかりに──果林さんの胸にあるネックレスが光を放つ。
果林「バンギラス、メガシンカ」
「バンギラァァスッ!!!!!!」
バンギラスが光に包まれ──頭の角や、両肩、尻尾のトゲがより攻撃的に鋭く伸び、岩の鎧が全身を覆い、より攻守に優れた姿へとメガシンカする。
そして、それと同時に、周囲が激しい“すなあらし”に包まれる。
果林「……二人掛かりでなら勝てるとでも思ったのかしら?」
侑「く……」
果林「大人しくしていれば、痛い目に遭うこともなかったのにね……」
完全に果林さんの強さに圧倒されてしまっている。
どうにか態勢を立て直さないと……!
そのとき──歩夢がギュッと私の手を握ってくる。
侑「……!」
歩夢「侑ちゃん、落ち着いて」
そうだ……落ち着け。
焦ったまま戦っちゃダメだ……。
──果林さんのやろうとしていることを、冷静に考えてみるんだ……。
果林さんが積極的にやっていること、それは──包囲だ。
攻撃やポケモンを配置することによって、相手を包囲することを優先した戦い方をしている気がする。
理由は恐らく──歩夢だ。
果林さんにとって今一番困るのは、私が歩夢を連れて逃げ去ること。
果林さんの計画のために、現状最も重要なピースになっているのが歩夢だからだ。
なら今すべきことは包囲網を崩すこと──
侑「歩夢……バンギラス相手に時間、稼げる?」
歩夢「ちょっとなら……!」
侑「わかった、任せる……!」
歩夢「うん!」
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