夜守コウ「恋が目的じゃないから」七草ナズナ「そうだねぇ、困ったねぇ、コウくん?」
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5:名無しNIPPER[sage saga]
2022/12/13(火) 23:18:13.38 ID:gNEOL+1+O
「ナズナちゃん」
「あん? なんだよ、改まって」

あれから色々と考えてみた。そして僕なりの結論を得たのでナズナちゃんの部屋でゲームをしながら、それを聞いて貰うことにした。

「ナズナちゃんは俺が吸血鬼になりたいってことを知ってるよね」
「今更何言ってんだ。まだボケてねーよ」

コントローラーを放り出して、ナズナちゃんは怪訝な顔でこちらを伺う。僕もコントローラーを置いて、吸血鬼と向き合って、語る。

「それで、俺は吸血鬼になるにはナズナちゃんに恋をしなければならないわけだけど」
「だぁかぁらぁ、それがどうしたんだよ」

それこそが僕の結論。問題で大問題である。

「そういう不純な動機で恋をしようとすること自体が、そもそも大間違いではないかと」
「ほう」

すっと目を細め僕の言葉を吟味するように。

「なるほどねぇ。ところで、なんでそれが間違いだと思ったんだい、コウくん?」

結論には理屈が必要だ。だから僕は答えた。

「恋が目的じゃないから」

目的は吸血鬼になること。恋をするのはそのための手段に過ぎない。それは間違ってる。
そんなのは恋じゃない。ナズナさんが嗤う。

「そうだねぇ、困ったねぇ、コウくん?」

嬉しそうに意地悪な笑みを浮かべる吸血鬼。


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