女「死んじゃってゴメン」少女「ほんとにゴメンて思ってます?」
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20: ◆/brfqxLTx.[sage saga]
2022/12/09(金) 22:06:58.38 ID:AaD9S2yd0
女「よし! もう気は済んだよ。もうどこへなりとも行きな!」

少女「そうですか。じゃあ、そろそろ行きますね」

女「……さみしくなるねえ」

少女「……はい」

女「また来てよ。そのときは、こうやってまたお話しようよ」

少女「言ったでしょう。部屋番号が書いていないんです。ひとたび出ていったら最後、因果の流れの速さに飲まれて、同じ部屋には二度と戻れません」

女「でも、可能性はゼロじゃないんでしょう?」

少女「まあ、計算上はゼロにはなりませんね」

女「なら、待つよ。そのときを楽しみにしてさ」

少女「……それこそが、重い罰なんですよ。もう何も起きないのに、原理的には極小の可能性だけ残っている。こんなに重い罰は無いです」

女「皮肉なもんだねえ。それって、わたしの罪にぴったりじゃない」

少女「なんだ、わかってるじゃないですか」

女「そうだね。……本当は、ずっと前からわかってたのかもしれないね。まだまだ全然、どうにかなるかもしれなかったって」

少女「散々、私が言ってたのに。なんとかなるって。なんとでもなるって言ったのに。お姉さんは聞いてくれなかった」

女「ゴメン」

少女「可能性を投げ捨てた」

女「ゴメン」

少女「生きることに向き合わなかった」

女「ゴメン」

少女「私といっしょに、生きてくれなかった」

女「……ゴメンね」

少女「ほんとにゴメンて思ってます?」



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