【シャニマス×ダンロン】にちか「それは違くないですかー!?」【安価進行】 Part.5
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◆vqFdMa6h2.
[saga]
2022/12/03(土) 22:42:52.33 ID:ZSVkFOz00
そんな言動の奥底に見えた、透き通った真珠のようなもの。
彼には、少女の変化は回帰として映った。
羽に虹が生まれていくのではなく、虹を取り戻していく。
雨雲の下に潜り込んでいた小鳥が、気がつけば雲の上に突き抜けようとしている。
「だから、きっと」
それを成長という言葉で括るのは、少しばかり横暴だろう。
「斑鳩さんは目を覚ましてくれる。本当の、彼女自身の姿で」
自分の担当アイドルでもない、そもそも同じ事務所のアイドルでもない、そんな相手に向けた言葉にしては力強すぎたかもしれない。
そんな言葉が出たことに、周りはもちろん彼自身が目を丸くした。
「なんて、彼女をプロデュースもしれない俺が言ったところでしょうがないか……ははっ」
「ふふ、プロデューサーさん……風格が備わってきましたね〜」
「茶化さないでくださいよ……」
「いえいえ、これからの事務所を引っ張っていくだけあって立派な観察眼だと思いましたよ〜?」
「……お褒めに預かり光栄です」
横に立つ事務員は、かつての上司をその陰に重ねた。
裏に秘めた本性こそ災厄というほかなかったが、表向きの姿勢は文字通り尊敬に値する人間だった。
敏腕、されど驕ることもなく、常に所属アイドルの輝ける場所を追い求めて思考を止めることがなかった。
彼もまた、優れた観察眼を持っていた。
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