21: ◆xMUmPABXRw[sage saga]
2022/11/26(土) 00:40:52.32 ID:ut4Hw6Jr0
翌日、出社して支店長に報告を行った。
「分かってはいたが、思ったより急だったな」
少し名残惜しそうに、支店長は一枚の紙を差し出してきた。
辞令。来月1日付けで本社勤務。職種はプロデューサー。
「本社の方から君の代わりに若いディレクターの異動辞令も出ている。再来週にはこちらで勤務を始めるが、君は例のテレビ局との仕事が主だったのでそれほど引き継ぎに時間はかかるまい」
「ありがとうございます」
深々と頭を下げた。
川島瑞樹とのやり取りから2ヶ月、支店長に計画を打ち明けたのがその数日後だったとは言え、その間多大な支援をしてもらっていたのは知っている。
川島瑞樹が所属するテレビ局の局長とも既に話をしているそうだ。
曰く、川島瑞樹の出演依頼をした場合は優先的に回して欲しいとのことだという。
「だからこそ、川島瑞樹も、そして君にも成功して欲しい」
力強い後押しを受けた。入社して7年、この人の下で働けて本当に良かったと、心から思った。
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