673: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/12/02(金) 03:10:02.94 ID:s0SNcJvm0
■Intermission🎙
──ローズシティ。ローズジム。
菜々「真姫さん、こちらが今週の予定です」
真姫「ありがとう、菜々」
組んだスケジュールが入力された端末を手渡すと、真姫さんはそれに目を通し始める。
ジムリーダーを務める傍ら、医者としての研究、さらにこの街の多くの企業に影響を持っているニシキノ家のご令嬢である真姫さんは、常に多忙だ。
こうして、秘書をやらせてもらうようになり、実際に彼女のスケジュールを管理していると、それがよくわかる。
管理と言っても……私がやっているのは、彼女に来るアポイントメントを整理している程度だけど……。
真姫「うん。これで問題ないわ」
菜々「ありがとうございます」
真姫「それじゃ、今回の仕事はこれで終わりよ。また何日かしたら顔を出してくれればいいから」
菜々「え!?」
真姫「どうかしたの?」
菜々「いや……私、つい先ほど戻ってきたばかりですよ?」
真姫「そうね」
菜々「そうねって……」
せっかく仕事をしに、ローズまで戻ってきたのに……。
真姫「でも、このスケジュール完璧よ? 菜々にお願いしているのは、基本的にアポの管理業務なわけだし、貴方の仕事はここまででいいのよ」
菜々「で、ですが……! さすがにこれだけでは……申し訳ないと言いますか……」
真姫「菜々ったら、相変わらず真面目ね」
菜々「ま、真面目とかそういう話ではなく……!」
真姫「菜々は優秀な秘書になりたいの? 違うでしょ?」
菜々「……そ、それは……」
確かにそれは違うけど……。
真姫「貴方がなりたいモノは何?」
菜々「……チャンピオンです」
真姫「なら、それに向かって努力をすればいい」
菜々「どうしてそこまでしてくれるんですか……」
真姫「ひたむきに頑張る人の夢を応援するのに、理由が必要かしら?」
菜々「真姫さん……」
真姫「わかったら、早く行きなさい。貴方には最強を目指せるだけの資質があるんだから」
菜々「……ありがとうございます!」
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