侑「ポケットモンスター虹ヶ咲!」
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652: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/30(水) 12:56:13.16 ID:4td2vpP20

かすみ「もしかして、このヤブクロンがいじめられてたのって……」

しずく「たぶん、この匂いのせいだろうね……。私たちにとっては良い匂いだけど、ヤブクロンからしたら“あくしゅう”ってことだろうし……」

かすみ「それだと……この子、またいじめられちゃうんじゃ……」
 「ブクロン?」

しずく「だろうね……」

かすみ「そんなの……可哀想……ヤブクロンは自分の好きなものを食べてるだけなのに……」

しずく「かすみさん……」

かすみ「どうにか……してあげられないかな……」

しずく「難しいかもしれないね……野生ポケモンたちは自分たちと違うことをしてる個体を追い出して、群れを守ろうとする習性があるから……」
 「ロゼ…」


そういえば、しず子のロゼリアも似たような感じなんだっけ……。

そうなると、この子はこれからもいじめられるし、いつかはここを追い出されるってこと……。

……それなら、いっそ──


かすみ「……い、いや……それは…………でも……」

しずく「…………」

 「ブクロン?」
かすみ「……そ、そんな顔してもダメです……か、かすみんは可愛いポケモンでチームを作るって決めてて……」

しずく「かすみさん」

かすみ「……」

しずく「心配なら、連れて行ってあげれば? それにどくタイプなら、フェアリータイプにも有利だし、探していた条件にも合ってるよ?」

かすみ「ぅぅ……でもぉ……」


かすみんはピカチュウとかピッピみたいな、いかにもな可愛いポケモンが……。


 「ヤブクゥ…」

しずく「ほら、見ようによってはヤブクロンも愛嬌があって可愛いよ? この子は他のヤブクロンと違って臭くもないし」

かすみ「……あぁもう!! わかったわかりました!! 連れて行きます!! 一緒に行こう、ヤブクロン!!」
 「ヤブク…♪」

しずく「ふふっ♪ 新しい仲間が増えてよかったね、かすみさん♪」

かすみ「うん……そうだね……。なんでだろ……かすみんの当初想像してた6匹からどんどん離れて行ってる気がする……」


ただまあ……。


 「ヤブク♪」


嬉しそうなヤブクロンを見ていたら、悪くはないのかな、なんて思ったり思わなかったりするのでした。






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