580: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2022/11/26(土) 20:37:43.90 ID:K66c2REr0
■Intermission🐏
遥「あの……穂乃果さん」
穂乃果「ん?」
遥「……本当に……行かせてしまっていいんでしょうか……」
彼方「遥ちゃん、もう決めたことだから、これ以上何か言うのはダメだよ〜? 今更、やっぱりダメって言っても、しずくちゃんもかすみちゃんも納得できなくなっちゃうし」
遥「でも……」
彼方「遥ちゃんは優しい子だからね〜……しずくちゃんのことが心配なんだよね。でも、今はしずくちゃんたちのこと……信じてみよう」
遥「……うん」
実際、自分たちの意思に関わらず、自由を縛られるというのが、どれほど大変なことかは、私も遥ちゃんもよくわかっているつもりだ。
しずくちゃんが心配だって気持ちは、もちろん私にもあるけど……彼女の自由を奪いたくないという気持ちもある。そしてそれは遥ちゃんも同じだと思う。だからこそ葛藤しているんだと思うしね。
穂乃果「それに……千歌ちゃんにあそこまでされたら、私も折れるしかないな〜って」
千歌「あはは……まあ、その〜……真っすぐ気持ちぶつけられると……弱くて……」
彼方「……? あそこまでされたらって、どういうこと……?」
穂乃果ちゃんの発言に首を傾げる。
千歌ちゃんにとって、ルカリオでしずくちゃんの波導を管理するのは大変だからなのかな……? くらいに思ったけど、
千歌「んっとね、完全に離れた場所の人の波導を感知し続けるってなると、ルカリオはほぼバトルには使えないんだよね」
大変なんてもんじゃなかった。ルカリオといえば、千歌ちゃんにとって、一番信頼しているエースのはずなのに……。
彼方「じゃあ……千歌ちゃんはエースを手持ちから外してまで……。……まあ、確かにしずくちゃん……すごい頑張ってお願いしてたもんね〜……」
千歌「しずくちゃんだけじゃなくて……かすみちゃんもかな」
彼方「かすみちゃんも?」
千歌「ご飯食べながら今日のジム戦のこと、聞いてたけどさ……私、自分が旅してるときに花陽さんとのジム戦で結構ギリギリの勝利だったんだよね。でも、かすみちゃんはジムリーダー相手に危うげなく勝ってきて……ちゃんと強さを証明して見せた」
彼方「なるほど〜……」
千歌「何かを背負いながらの戦いって、焦っちゃったりして、自分の力が発揮しきれなかったりするけど……かすみちゃんはそんな中でも、ちゃんと結果を見せてくれた。やっぱり、その努力には報いてあげたいなって」
千歌ちゃんなりに彼女たちの努力に報いた結果が、ああいう形だったということらしい。
千歌「それに……私たちにも落ち度はあるし……」
穂乃果「……そうだね。こうならないために、普段から見回って、一般人が接触する前に撃退してきたわけだし……。今回みたいに巻き込んじゃったのは、私たちの落ち度だね……」
そこは彼方ちゃん含めて、反省しなくちゃいけないことかも……。
だからこそ、これが彼女なりの責任の取り方なのかもしれない。
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