【ウマ娘】アルコルはミザルに連れられて【SS】
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1:名無しNIPPER
2022/10/29(土) 19:45:45.68 ID:8icxnpNz0
アヤベさん卒業後にトレーナーと結婚してしばらく位の話
アヤベさんの話だけど視点はトレーナー
アヤベさん可愛いよアヤベさん
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2:名無しNIPPER
2022/10/29(土) 19:46:58.62 ID:8icxnpNz0
久々の休み、車を走らせつつ、横目で助手席のアヤベを見る。
首を傾け、静かに景色を眺め続けている。
ともすれば冷たい印象を与えるが、時折耳は揺れ、窓に映った瞳は優しい眼差しを湛えている。
今日という日を自分が思っていたより心待ちにしてくれていたのではないかと、そう少しくらい自惚れても、ばちは当たらないだろう。
3:名無しNIPPER
2022/10/29(土) 19:47:47.74 ID:8icxnpNz0
木々に囲まれた道を行くことしばらく、小高い山の中腹にあるキャンプ場に辿り着く。
学園時代のアヤベが、休日に星を見に訪れていた場所の一つらしい。
リュックを背負った彼女は辺りをゆっくり見渡し、懐かしむかのように僅かに目を細めた。
4:名無しNIPPER
2022/10/29(土) 19:48:23.00 ID:8icxnpNz0
管理棟で手続きをした後、アヤベに誘われ森を行く。なんでも、彼女のお気に入りの設営場所があるとのこと。
迷わぬよう整備されているとは言え、森の道は独特な雰囲気を纏っており、心が浮き足立つのを感じた。
アヤベ「……」
5:名無しNIPPER
2022/10/29(土) 19:49:13.12 ID:8icxnpNz0
アヤトレ「……なぁアヤベさん。手を、繋がないか?」
頭ではなく、心が紡がせた言葉だった。
ただの想像にこれだけ揺さぶられる、自分は随分小心だったのかと、内心で自嘲する。
6:名無しNIPPER
2022/10/29(土) 19:49:48.31 ID:8icxnpNz0
アヤトレ「ははっ。そうだな、すまん。忘れてくれ」
正論で諌められる。幾つも年下のアヤベの方が大人じゃないかと、思わず今度こそ自嘲の笑みを顔に浮かべてしまう。
7:名無しNIPPER
2022/10/29(土) 19:50:56.96 ID:8icxnpNz0
そこは、森の中のぽつりと開けた空間だった。近くには小川も流れ、確かに静かでこれは落ち着けそうな良い場所だと感嘆した。
手慣れたアヤベの指示のもとにテントを貼り、軽い夕食も済ませた頃には日も沈んでいた。
2人分の珈琲を淹れ、アウトドアチェアを並べて座る。
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