シン・エヴァ もう一つの終わり
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9:名無しNIPPER[sage saga]
2022/08/20(土) 22:59:02.10 ID:YgtehLUf0
シンジ「そんな……」

マリ「そりゃあ、ひどいもんだったよ。それでも、まだ始まりに過ぎなかった」

   世界各地の沿岸に押し寄せる高潮

   飲み込まれる都市、逃げ惑う人々

 遠い目をするマリ

マリ「それから、使徒への備えが始まった。エヴァの開発、パイロットの養成。

   みんな私が提案したんだよ。本当はね」

   ジオフロントの建設風景

マリ「私は……有頂天だった。何もかも、予想した通りだった。このあと何を

すればいいか、私には全部わかってた……つもりだった」

   天井の低い暗い管制室

   制御卓につく研究者たち

   液体に浸かったエヴァの素体が窓外に見える

マリ「でも、そんなにうまくはいかなかった。すぐに計画に遅れが出始めて、

   委員会からも横やりが入るようになってきた」

   何か大きな身振りで議論している研究者たち

マリ「パイロットの調達も問題だらけだった」

   ユーロ支部

   雪の積もった庭で幼い式波タイプたちと鬼ごっこをするマリ

   その一人を捕まえて抱き上げる

   笑い転げている幼い式波タイプ

   闇

   うなだれるマリの前にスポットライトを浴びた小さな棺が横たわっている

   格子状に並んだ多数の式波タイプの顔写真

ひとつ、またひとつと消えていく

シンジ「それじゃあ、アスカは――」

   マリ『姫を――アスカをお願い』

マリ「あの子は……最後の希望だった」

 力なく笑うマリ

マリ「委員会の査定も厳しくなってきてさ。でも私は間違ってないと思ってたから、

   何とか形にしようとした。形にしたかった。しまいには、親の遺産にも手を付けて――」

   部屋の片隅、ノート型端末にひたすら何かを入力しているマリ



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