41:名無しNIPPER[sage saga]
2022/08/20(土) 23:50:59.85 ID:YgtehLUf0
斜面を駆け降りていく12号機の後ろ姿
絶え間なく続く地鳴り
天井から落ちてくる大小の瓦礫
突如、12号機の近くの地面が敗れ、白い噴気があがる
すり鉢状の地形のあちこちから噴気が上がり始める
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丘の縁、その姿を見守っているゲンドウとユイ
緑色の輝きに縁どられている
後ろから歩いてきた別の人影が、二人の傍らに立つ
振り返るゲンドウとユイ
同様に輝きをまとった、防寒着姿の真希波博士が立っている
ゲンドウ「お久しぶりです、真希波博士。いや――」
博士を見下ろしているゲンドウ
ゲンドウ「――議長」
博士「うん?」
ゲンドウを見上げる真希波博士
いつのまにかバイザーをかけている
博士「ああ、真希波というのは母方の名でな、いや失敬」
黒装束をまとい、伸びた白髪を肩から垂らしている
議長「私は夢を……長い夢を見ていたような気がする」
ゲンドウ「そうかもしれません」
議長がいた場所に赤い紋様が光る黒い石板が浮かんでいる
ゲンドウ「結局、我々が理想とした結末は、どれひとつとしてかないませんでしたな」
真希波博士「そのようだな」
また優しい目をした防寒着姿の男性が立っている
ユイ「あとは……彼らが決めることです」
真希波博士「そのとおりだ」
顔をほころばせる真希波博士
真希波博士「よい。全ては、これでよい」
砂埃を上げながら小さくなっていく12号機の後ろ姿を見送っている3人の人影
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