15:名無しNIPPER[sage saga]
2022/08/20(土) 23:04:53.08 ID:YgtehLUf0
頭上を見回しながら叫ぶシンジ
追いついてきて肩で息をしているAA1
AA1「ハァ……ハァ……やっと追いついた……」
レイの声『碇くん、どこ』
シンジ「ここだ! でも、ここがどこなのか、わからないんだ!」
レイの声『見つけた』
シンジ「えっ?……うわっ!!」
AA1「きゃああっ!!」
駅の北側の空が突然板張りとなってばりばりと砕け散り、巨大な手が突き出される
飛び散る板切れから頭をかばうシンジとAA1
おそるおそる見上げるシンジ
シンジ「あっ」
書き割りに空いた穴の向こうに暗闇が広がり、エヴァ初号機の双眸が光を放っている
シンジ「綾波!? エヴァ初号機!」
同じように空を見上げるAA1
シンジ「どうして? エヴァは……全部消えたはずなのに」
穴から陽光の下に乗り出してくる初号機
周囲で湧き上がる悲鳴
驚いて見回すシンジとAA1
切り出しだった人々がいつの間にか生身の人間にもどっている
男性の声「何だあれは!!」
子供の声「お母さーん!」
突然出現した初号機を見上げて、悲鳴を上げ、駅から逃げ出そうとする人々
シンジとAA1の周りを駆け抜けていく
AA1「呪縛……」
初号機を見あげるAA1
背景の穴はいつのまにか消え、普通の風景に戻っている
シンジ「えっ?」
AA1を見るシンジ
AA1「エヴァの呪縛もいっしょに消えたから。それにこの世界」
シンジを見るAA1
AA1「あの人に都合がいい世界だけど――」
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