140: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/08/15(月) 20:23:47.77 ID:KiQxSCGiO
墓参りから帰った桜子は、ひなのの言葉に後押しされ、本の中で他のウワサたちと
会話を交わしていた。
|やれやれ、創造主様は私らを消すようだよ。それも万年桜のためにね|
知古辣屋零号店は、桜子以外のウワサに吐き捨てるように言った。
階段を上り下りしながら絶交階段のウワサが問いかけ、マチビト馬のウワサが嘆き、
記憶キュレーターが追随する。
|形ヲ失ウよ。ドうシテ?何ゼ?|
|万年桜のために消されるマッテマテ|
|悲しイ良クなイだケど仕方なイ|
「|…………|」
|創造主の決定に私らは逆らえないからね。行く末は必ず決まるんだ。仮にここで
消されなかったとしても、ねむが死んじまったら、どのみち私らは全員消えちまう|
そこへ名無しの人工知能のウワサこと、アイが自身の考えを述べる。
|……ねむの命が尽きる時は、ウワサとして形を成した私たちが、物語へ戻る日だと
思っていましたが、それは違うと思うようになりました。恐らく、ウワサとしても、
物語としも、私たちは消えてしまう。こればかりは、どうにもならないと思います|
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