【マギレコ】 最後の世代の魔法少女たち
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126: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/08/09(火) 21:19:28.84 ID:hK/wqtGYO
「まるで、透明人間にでもなったみたいだね」
「そんな非科学的なことがあるわけないだろう。あんな出来損ないでも、一応の分は弁えていた。
 家に帰る時間が遅かった分、顔を合わせる可能性が少なくて助かった。今思えば、さなが家に
 居たときのほうが、まだ面倒が少なかったかもしれん」
「もしかして姉さんの学費、まだ払ってるの?」
「学校にまったく行っていないなら、もう払う必要はない。だが、あんな報告では状況が分かりかねる。
 透明人間だって?何を馬鹿なことを。そうえいば、最近はお前の兄さんも帰りが遅くなったな」
「兄さんに聞いたけど、生徒会に入ってから忙しいんだって」
「ほう、生徒会か。そこまで忙しいものなのか?
「入ったばかりだから、自分でいろいろ仕事を引き受けてるみたいだよ」
「そうか。いいことだが、学業に支障が出ない程度にしてもらわないとな」

そんなやり取りを見たあと、今度はドアから元・自室に入ると、ベッドに再び腰かけて天井を見上げる。
義実家を捨てた今、さなは彼らの、自身への扱いは気にしていなかったが、彼らに抱いた違和感の正体は
解消しておきたいと考えた。

未来へ渡ることに折り合いがつかない今、すぐにみかづき荘へ帰ることも憚られる。
思案を巡らせつつ、自身が不在の間に生じた義実家の変化を観察し、それから帰るのも悪くないと考え、
その日からしばらく、違和感の正体を探るために、義実家の様子を観察することを決めた。 

みかづき荘へ帰るまでは、盗み食いをして空腹を凌ぎ、義実家一家の一日を追った。
義実家の観察は彼らに密着し、一日の様子を見ることで行われたが、実母は家から
殆ど出ることはなく、偶に外出しても買い物に出る程度だった。


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