100: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/08/02(火) 00:21:39.60 ID:pmCWzXx2O
『そうですか……』
「…………」
『コールドスリープマシンの開発は、どこまで進んでいますか?』
「材料の開発が始まっているところで、マシンそのものの完成は当分先だと思う」
『分かりました。私に他に協力できることはありますか?』
「うーん……マシンの開発に、膨大な魔翌力が必要になるんだ。織莉子ちゃんからも魔翌力を
分けてもらえると助かるんだけど、大丈夫かな?予知には、魔翌力をかなり消費するって
前に聞いたから……」
『確かに魔翌力消費量が大きいですが、最近はキュウべぇが手を加えた、魔翌力消費量の改善が
反映されてきて、能力も安定してきているんです。最長で十年かかるとは言ってましたけど、
思いのほか早く反映されているので、多少の協力はできると思います』
「本当に大丈夫?」
『今すぐは無理ですが、もう少し時間が経てば』
「ありがとう、織莉子ちゃん」
『他に何かありますか?』
「今日はそれだけ伝えたくて電話したんだけど…そうだ、もう一ついいかな?」
『なんでしょう?』
「織莉子ちゃんは、最近、犯罪組織絡みの事件が増えたこと知ってる?」
『あまり意識はしていませんでしたけど……テレビやラジオで、そういうニュースを聞く
頻度が高くなった気がします。そういえば最近、十代の少女が十人以上救助されたとか、
報道があったばかりでしたね』
「やちよさんが言ってたんだけど、キュウべぇが星から撤退するって言った日から、
そういうニュースが増え始めたんだって。エネルギー回収ノルマが達成されたり、
織莉子ちゃんの能力を改善したり、百年後の未来がどうこうの前に、近いうちに
よくないことがありそうで……」
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