219:名無しNIPPER[sage saga]
2022/11/16(水) 20:15:37.15 ID:Xx1bIi7d0
『船首』
ザブ〜ン ユラ〜
アサシン「…」グビ ゴク
魔女「暇そうじゃのぅ…」ノソノソ
アサシン「フフ…流氷が無くなってしまってはもう私にやる事が無い」
魔女「わらわもやる事が無うてのぅ…」
アサシン「ワインを飲むか?」スッ
魔女「そうじゃな…一口頂くとするか」クイ ゴクリ
アサシン「クックック…」
魔女「マズい酒じゃ…」フキフキ
アサシン「なぁ魔女?私達も付き合いが随分長いな…もう20年を超え記憶もおぼろだ」
魔女「狭間に居った期間が長い故にもっと長く感じるわい」
アサシン「そろそろ子でも産んだらどうだ?」
魔女「それは母上が決める掟じゃ」
アサシン「勝手には産めんかクックック…」
魔女「要らぬ世話じゃ…してアサシン…主の理屈で言うと魔王を滅ぼした者が魔王になる…じゃったな?」
アサシン「古い話を…クックック」
魔女「どうじゃ?魔王になった気分は?」
アサシン「そうか…私は魔王か…」
魔女「率直に答えよ…俗な考えは要らぬ」
アサシン「虚無だ…ただ虚しい」
魔女「虚無から何か生まれてきたりはせぬか?」
アサシン「んん?私が魔王に染まるとでも思って居るのか?」
魔女「一応心配して居るのじゃ…」
アサシン「妖精がな…私に導きを与えている」
魔女「ほう?如何に?」
アサシン「海の向こうへ行かねばならん様だ」
魔女「主はフィン・イッシュに帰るのでは無かったか?」
アサシン「最終的にはな?」
魔女「まだ続きがあると申すか…」
アサシン「海の向こうに…私は妖精を追う」
魔女「ふむ…どうやら主はまだ死んでおらん様じゃ」
アサシン「本当の事を教えてやろうか?」
魔女「何じゃ?」
アサシン「私の妹の事だ…海の向こうで妹が待って居る気がしてならないのだ」
魔女「んん?死者の集う楽園…ニライカナイの事かいな?」
アサシン「さぁな?ただ無性に…海へ惹かれる」
魔女「ふむ…」トーイメ
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