【シャニマス×ダンロン】にちか「それは違くないですかー!?」【安価進行】 Part.4
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390: ◆vqFdMa6h2.[saga]
2022/09/17(土) 23:31:40.80 ID:d9r5Nguj0

俄に緊張が走る。
浅倉透は恐怖と怒りをないまぜにし、奥歯で感情をすり潰す。
市川雛菜は困惑が一番先に出ているだろうか。
自分の右手を奪った犯人が突然に目の前に現れたことに、行動の選択に手間取る。


恋鐘「透、雛菜! うちらの後ろに下がらんね! 大丈夫……うちらがおれば手出しはさせんけん!」


月岡恋鐘が前に出て美琴の視線を遮った。
だが、美琴はそれを邪魔そうにするでもなく、前に割って出ようとすることもなく静かに視線を落としていた。


ルカ「……待て、オマエら。そうじゃねえみたいだ」


これまでずっと美琴を観測し続けた私には分かった。
狂乱の限り、凶行に走ったあの頃とは違う。
今の美琴は、空っぽだ。
憑き物がとれた、なんて表現があるがそれとはまた違う。

もっと他の表現。根幹から失われてしまった、抜け落ちてしまったという言葉の方が正しいのかもしれない。
美琴に取り憑いていた七草にちかの亡霊が、美琴の中の"もの"ごとにどこかに行ってしまったような。
そんな空虚さを感じてしまう。


ルカ「……」


美琴の前に私が立ったことで、他の連中は黙り込んだ。
色々と察して、私と美琴に時間をくれるようだ。



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