【シャニマス×ダンロン】にちか「それは違くないですかー!?」【安価進行】 Part.4
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248:そろそろ再開します ◆vqFdMa6h2.[saga]
2022/07/01(金) 21:49:05.34 ID:O/LSqR+T0

ルカ「ちょっと前のことだ、私が美琴にワダツミインダストリアルで庇われた話をしたよな?」

エグイサル緑『うん……確か、アルミのシートで姿を覆ってもらったんだよね!』

ルカ「その時に、美琴の暴走の話になって……月岡恋鐘はついうっかり、口を滑らせちまった」

ルカ「美琴は【毒薬も握っていた】、ってな」

ルカ「あいつとドラッグストアでかち合った話は私は誰にも一度もしてない。まして、毒薬を手に取ってたなんてのはな」

ルカ「オマエらも全員がその耳で聞いたはずだ、月岡恋鐘が不意に漏らした言葉……自分自身が狸だと実証する、自白にも近いその言葉を……!!」


裁判場にどの声で響き渡ったのかは私は知り得ない。
これだけの威勢で指を突きつけようとも、エグイサルのスピーカーを通せば、
ぐうたら女の情けない声やチビザコの消えいるような声にすらなっていたかもしれない。
でも、私の言葉の後に訪れた静寂が饒舌に教えてくれた。
私のこの糾弾を他の連中は荒唐無稽な与太話と切り捨てるではなく、信用に足るだけの指摘として受け入れてくれたこと。

そして、仲間だと信じて疑わない相手が敵であると確定し、やり場のない思いが波のように押し寄せていることを。
エグイサルのスピーカーのあちこちから、声にもならない息づかいが漏れて聞こえてくるのだ。
私の指摘によって、積み重ねてきた時間とそこに根付く想いとは今この瞬間に大きく揺らぐことになる。
盤石な土台だったはずのそれはいつの間にか四肢を飲み込もうとする泥沼へと変わり、思考をずるずると引き込んでいく。
体が示せるのは、ただ溜まった唾を嚥下するという反応のみ。



裁判場は佳境とも思えないほどに、静まり返ってしまった。






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