提督「冬月を拷問する」
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2:名無しNIPPER
2022/06/22(水) 12:45:09.03 ID:Tm5B+AGi0
冬月「秋月型防空駆逐艦、八番艦・冬月。命令に従い参上した」ガチャリ

提督「うむ、ご苦労」

冬月「…………」チラッ

冬月「……提督、私になにか用か?」

提督「いや、貴様に少し尋ねたいだけだ。この……」ドスンッ

冬月「うっ」

提督「カボチャのことでな」

冬月「カ、カボチャか。それならば私よりも涼の方がいいだろう。確かそれと同じ物を畑で作っていたはずだ」

提督「その通り、よく知っているではないか。このカボチャは涼月が作ったものだ」

冬月「なら――」

提督「その涼月が今使い物にならなくてな。だから『唯一』襲われていないお前に聞いたのだ」

冬月「ふ、ふーん、そうか。だがあいにく私では力になれない。さして知識が無いからな」

提督「そうか?これを涼月が育てているカボチャと同じだと一目で見抜いたのにか?」

冬月「そ、それは……」

提督「皮が朱いカボチャなんていくらでもある。形が多少歪なものもな。なのに理解した」

冬月「…………」ゴクリ

提督「それはお前がこのカボチャが打木赤皮甘栗かぼちゃだと気付いていたからだ」

冬月「だ、だとしてもそれがどうしたというのだ。私が知っていてなにか問題でもあるのかっ」

提督「ある」

冬月「――っ」

提督「何故ならお前が秋月たちを襲撃した動機になるからだ」

冬月「なぜそんなこと――」

提督「打木赤皮甘栗かぼちゃは戦前に生まれたかぼちゃだ。このカボチャは畑が痩せていてもある育つ上に栄養価が高い。当時はとても重宝されて国が作ることを奨励するほどであった」

提督「冬月、貴様も懐かしかろう」

冬月「……否定は、しない」

提督「それが理由だよ。涼月が作る『和食』のカボチャ料理が大好きだった秋月型防空駆逐艦八番艦の冬月」

冬月「なっ」

提督「打木赤皮甘栗かぼちゃの煮つけを食わせれば当時の質素な生活を思い出せるのでは、そう思ったのだろう?」

冬月「…………」

提督「確かに、我が鎮守府の秋月たちは多少食に対する思い入れが強いからな」

冬月「多少なものかっ!」

冬月「この世界のありとあらゆる贅を尽くした食事を毎食毎食……。いい加減にしろっ!」

提督「ふん、この程度でありとあらゆるとはな」

冬月「そんな態度だから……!」

提督「だったらどうする?」

冬月「……まずは、提督に反省を促そう」ナラナイコトバヲモウイチドエガイテー

提督「それでも駄目だったら?」

冬月「粛清してやるっ」ダッ

吹雪「させませんっ!!」がばっ

冬月「なっ!? 今までどこに――」

提督「やってしまえ、そのような偽物なぞ」

吹雪「はいっ!」





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