五更瑠璃「私はあなただけの……瑠璃ドラゴンよ」
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1:名無しNIPPER[sage saga]
2022/06/21(火) 22:13:16.56 ID:IvATNh7tO
高坂京介という男がいる。
絵に描いたような平凡な容姿と背格好でその見かけによらずやたら熱くなったり変な正義感を持ち合わせているような男だ。
『よう、黒猫』
「こんばんは。何かご用かしら?」
そんな彼は私の高校時代の交際相手であり、一度は破局したものの現在は復縁しており、こうして頻繁に通話をする仲である。
『お前さ、ルリドラゴンって知ってるか?』
「ルリ、なんですって?」
『だからルリドラゴンだよルリドラゴン!』
はて。何を言っているのかしら、この男は。
「私の真名で遊ぶのはやめてちょうだい」
『ちげぇーよ! ジャンプの新連載だよ!』
ジャンプというと週刊少年ジャンプかしら。
通話をスピーカーに切り替えパソコンで検索するとすぐに出てきた。可愛らしい女子高生に角が生えている。なるほど、理解したわ。
「とうとう少年誌も萌え豚の餌と成り下がったわけね。じつに嘆かわしいわ」
『萌え豚とか言うなよ! 低迷しているジャンプの救世主に向かって!』
うるさいわね。全く。これだから萌え豚は。
「それで? この漫画がどうかしたの?」
『お前の本名って瑠璃だろ?』
「たしかに我が真名は五更瑠璃だけど……」
『じゃあちょっとガオッてしてみてくれよ」
さっぱり意味がわからない。切ろうかしら。
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2022/06/21(火) 22:16:27.91 ID:IvATNh7tO
「用件はそれだけ? なら私はもう寝るわ」
『待て待て! 俺が眠れなくなるだろうが!』
寝言を口にしておいて眠れないわけがない。
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