33: ◆Hnf2jpSB.k[sage saga]
2022/05/21(土) 00:33:05.62 ID:bb4C09gAo
「さ、そろそろお休みになりませんと」
言いようのない苦さが胸に広がる。
これがきっと、子離れへの一歩目なのだろう。
「ああ、ありがとう」
私の言葉に一礼し、書斎の扉が静かに閉じられる。
無力感も焦燥感も今はなかった。
この苦みにも、やがては慣れるのだろう。
いくつかの写真を整理してからアルバムを書棚に戻す。
綴じられた時間が久々に動き出した。
<了>
38Res/20.42 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20