【シャニマス】摩美々「事務所対抗サッカー大会?」
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67:名無しNIPPER
2022/05/05(木) 16:38:30.31 ID:+TIzlW0iO
「…」
「あれ?イライラしてる?」
「何のことですかー?してませんけどー?」
そうは言うものの、摩美々の声には確かにイラつきの色が入っていた。
「結局あんたもあの娘と一緒か、あの王子様が好きでたまんなくて、ベタベタしてるだけなんでしょ?」
68:名無しNIPPER
2022/05/05(木) 16:39:25.71 ID:+TIzlW0iO
「な!?私と勝負するつもり!?」
「ううん、まさかー」
その一瞬を摩美々は見逃さなかった。まさかの行動で咲耶のマークが止まったその一瞬を。
「な!?まさか、これを狙って!?」
「…イライラしてたのは認めますけどー」
69:名無しNIPPER
2022/05/05(木) 16:40:13.30 ID:+TIzlW0iO
「ふひひひ、させませんよぉ、咲耶様ぁ?」
シュートコースを消すように立ち塞がる彼女に、咲耶は申し訳なさそうに謝る。
「ごめんね、君はここで『シュートを撃つ白瀬咲耶』でいてほしかったんだよね」
「え?」
咲耶は空中で身体を反転させ、ボールを落とす。彼女は咲耶のことを何でも知っていた。けれど最後には『自分にとって都合のいい姿』を求めた。現実を歪めて、誰よりもかっこいい王子様としての姿を見ていたのだ。
70:名無しNIPPER
2022/05/05(木) 16:40:54.88 ID:+TIzlW0iO
「決めるのは私じゃなくていいんだ」
「そんな…一体誰に…」
そう、彼女は忘れていた。FWはもう一人いたことを。それも無理はない。彼女は意図的にその存在を『消していた』。この一瞬のために。
「あ、あれは…」
「そんな…」
71:名無しNIPPER
2022/05/05(木) 16:41:56.37 ID:+TIzlW0iO
「ふふ、ボールさん、行ってらっしゃい」
静かにボールを蹴り出す霧子。相手のキーパーの動きを見てから蹴る霧子のシュート百発百中の精度を誇る。
「させ…るかぁぁぁぁあ!!!」
しかし、ここに来て相手も意地を見せる。咲耶が直接シュートを撃たなかったことで摩美々のマークについていた彼女がフォローに間に合った。
「あ、そんな…」
72:名無しNIPPER
2022/05/05(木) 16:42:49.13 ID:+TIzlW0iO
「よし…って…嘘だろ…なんで…」
誰もが防ぎ切ったと思ったその瞬間に諦めていなかった人物が一人だけいた。
「なんであんたがそこにいる!?月岡恋鐘!!!」
「うぉぉぉお!!!」
ノーマークだった彼女がなりふり構わず突っ込んでくる。普通だったら間に合わないと諦めるほどの距離、しかし恋鐘は諦めない。
73:名無しNIPPER
2022/05/05(木) 16:43:19.38 ID:+TIzlW0iO
「あっ…」
あと一歩のところで恋鐘はこけてしまう。今日はずっとこんな感じだと、変に冷静に恋鐘は考える。
(でも…)
摩美々が繋いだ、咲耶が落として、霧子が決めようとしたボールが今目の前にある。
(これ決めれんかったら…)
74:名無しNIPPER
2022/05/05(木) 16:45:26.61 ID:+TIzlW0iO
ゴールと同時に試合終了の笛が鳴り響く。それと同時に愛すべきリーダーの元にアンティーカは集まった。
「来てくれると信じてたよ」
「…恥ずかしいからやめてくれるー?」
「ふふふ、照れた姿も可愛いね」
「だからー…」
75:名無しNIPPER
2022/05/05(木) 16:46:00.70 ID:+TIzlW0iO
抱き合うアンティーカを尻目に、夏葉は果穂に駆け寄る。
「果穂!!!」
「夏葉さん!!!あたし…あたし…」
「頑張ったわね…ええ、貴女は誰よりも頑張ったわ」
何も教えてもらえない。それを果穂が不満に思っているのはわかっていた。けれど巻き込むことはできなかった。それが樹里の意思だから。きっと自分が同じ立場でもそうする。そんな私たちの我儘にこの子は文句の一つも言わずについてきてくれた。
76:名無しNIPPER
2022/05/05(木) 16:46:41.83 ID:+TIzlW0iO
「お疲れ様」
「あさひちゃーん!凄かったじゃーん!さすが!!」
「冬優子ちゃん…愛依ちゃん…」
あさひが冬優子と愛依に会ったのはロッカールームから出た後だった。
「あんたにしては頑張ったじゃない」
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