8: ◆hhWakiPNok[saga]
2022/04/09(土) 13:40:34.63 ID:sRuakiC/0
普段だったら、いざとなると勇気を出せない私はためらったかも知れない。だが、今は違う。
先ほどの計算が、私を突き動かした。
私にとってチャンスは、どんなに多く見積もっても140日に1度しかないのだ!
風花「プロデューサーさん!」
9: ◆hhWakiPNok[saga]
2022/04/09(土) 13:41:07.48 ID:sRuakiC/0
P「そうか、風花も明日はオフだっけな。じゃあ……明日は一緒にでかけるか?」
風花「ふぇ?」
P「朝は早くても平気だよな? じゃあ、8時に迎えに行くから」
10: ◆hhWakiPNok[saga]
2022/04/09(土) 13:42:15.75 ID:sRuakiC/0
風花「あ、あの……これはどういう……」
このみ「ついに風花ちゃんが一歩踏み出して、プロデューサーを誘って成功したお祝いと」
11: ◆hhWakiPNok[saga]
2022/04/09(土) 13:43:35.83 ID:sRuakiC/0
風花「べ、別にそういうのじゃないんですけど……」
歌織「ないの?」
風花「え?」
12: ◆hhWakiPNok[saga]
2022/04/09(土) 13:44:35.06 ID:sRuakiC/0
このみ「プロデューサー? まあ、好きよ。普通に男性として。でもまあ、積極的に私がセクシーをアピールするまでではないかもね」
莉緒「私も。向こうから『好きだ、つきあってくれ』って言われたら考えるけど、まあ……歌織ちゃんや風花ちゃんの方がずっと好きだってわかってるしね」
風花「えええ? わ、私ってそんな風に見られてたんですか?」
13: ◆hhWakiPNok[saga]
2022/04/09(土) 13:45:27.60 ID:sRuakiC/0
莉緒「なるほど。140日に1度のチャンスか」
このみ「そう考えると、あの風花ちゃんがああいう行動に出たのも理解できるわね」
歌織「はあ……私にはまだまだ覚悟が足らなかったんですね」
14: ◆hhWakiPNok[saga]
2022/04/09(土) 13:47:17.62 ID:sRuakiC/0
このみ「うふふ。今日は明日に備えて、早めに散会しましょうね。風花ちゃんは翌日に残らないタイプだけど、酔うのは早いから」
莉緒「明日、8時だったわよね?」
歌織「え!? 8時……?」
15: ◆hhWakiPNok[saga]
2022/04/09(土) 13:48:03.81 ID:sRuakiC/0
実際にはそうではなかった。
いや、そうではなかったようだ。
プロデューサーさんは時間通り、朝の8時に私の部屋のインターホンを押した。
おかしくなるぐらいに、そしてお仕事と混同してるんじゃないかと思ってしまうぐらいにキッカリ朝8時にインターホンが鳴ったのだ。
16: ◆hhWakiPNok[saga]
2022/04/09(土) 13:48:57.28 ID:sRuakiC/0
P「実は俺は、映画が好きだ」
電車の座席に座ると、プロデューサーさんは重大な秘密を告白するかのように私の顔に口を近づけて言った。
P「忙しいので映画館へはなかなか行けないが、今でもDVDをたくさん買って見ている」
17: ◆hhWakiPNok[saga]
2022/04/09(土) 13:50:42.02 ID:sRuakiC/0
P「今日、見に行くパラノーマル・アクティビティな」
照れ隠しなのか、プロデューサーさんは急に話題を変えた。
P「元々は自主制作映画だったんだ。撮影は全部、制作者の自宅。それも7日間で取り終え、制作費はなんとたったの1万5千ドルだ」
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