63: ◆hhWakiPNok[saga]
2022/04/09(土) 14:52:09.96 ID:sRuakiC/0
歌織「さあ、それじゃあプロデューサーさんも心配しているでしょうし」
風花「?」
歌織さんはそう言うと、バッグからスマホを取り出す。
そして電源を入れると、途端に着信が鳴る。
P「ようやく繋がった。歌織さん? 今、どこにいるんです? どうして急に飛び出して行ったんですか!?」
歌織「ご心配おかけしました。今からこちらに来ていただけますか?」
P「わかりました。どこです?」
歌織「風花ちゃんのお部屋です」
P「え?」
言い終えると、歌織さんは通話を切ってしまった。
そしてすぐにプロデューサーさんはやって来た。
私がドアを開けると、訝しげに彼は聞いてくる。
P「風花。歌織さん、ここに来ているのか?」
風花「ええ、まあ……はい」
私は、どうぞと手を室内に向ける。
考えてみれば、初めてプロデューサーさんを自分の部屋に招き入れるわけだ。
彼は公私を混同しない人なので、仕事の送迎に来てくれる時でも決して室内には入ってこない。
せっかくなのでお茶でもどうですか、と何度か誘ったがそれも彼は丁重に断るのが常なのだ。
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