ダンテ「学園都市か」前時代史(仮)
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42:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 00:32:59.44 ID:XVB8s0iW0
7 決着

天界にとって起死回生になり得たロダン騒乱も収束し、
最終戦争もいまや佳境、魔の優勢で展開していた。

光側の前線領域はことごとく陥落し、
天界の最終防壁たる「天門」(ヘブンズドア)にまで魔の軍が迫る勢いだった。

しかしこの決定的危機を、ジュベレウスは最後の好機ともみた。

「天門」攻勢には侵犯者四柱が揃って出陣してきていたが、
これが逆に新たな起死回生の可能性をもたらした。
闇の最強戦力たる四柱、
その首が門のすぐ外に並んでいるという状況だからである。
今ならジュベレウス自らが決闘に持ち込むことで
一網打尽も不可能ではない、と。

この時、一部の強き神々がジュベレウスに反対し、
あくまで天門の守備、防戦に徹することを論じた。
彼らは今後に起こりうる「とある激変」を察知し、
それの激変が有用である可能性が高いとして
今は時間稼ぎするべきだと意見したのである。

しかし四元徳ほか天界勢の多数が決闘の案に同意したため、
彼女は決意を曲げることは無かった。


結果的にみれば、一部の神々による反対が正しかった。
だがそれをもってジュベレウスの決意を過ちとすることはできない。
そもそも反対した一部の神々自身、
その理由とした「とある激変」については全く確証が持てず
根拠の乏しさも彼ら自身が認め、説得力が無かったからである。

それにジュベレウスが四柱を討ち取れる可能性も確かにあり、
天界勢の苦境も踏まえれば、
この時点で決闘の機会をみすみす逃す理由は乏しかった。


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